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2011年5月22日日曜日

東電の社長交代

@@@やまねこ通信87@@@

東電の社長交代
社長清水正孝、副社長武藤栄が628日で退任。勝俣恒久会長(71)
は留任し事故対策に当たる。
そのイエスマンと見られるが西沢俊夫常務が新社長に就任を発表した。
決定までにスッタモンダがあった。社長清水は継続のはずだったが、
体力面、精神面で疲弊したとの理由で退任。最後までトンズラ社長の
汚名を残した。

後任人事については「こんな時期に社長になりたいなんていう役員は
いない。外部からの招聘案もあり、一時は資生堂の相談役の名も挙が
ったようだが、結局、内部昇格させるしかなかった」。

社長辞任の弁
「替えなければならない風土としては、地域の皆さま、お客様、株主、
そういった方々への目線、マーケットインの考え方を失いがちなところが
あります。そういった傾向が強いです」として挙げ、
「お客様志向を徹底する必要があります」と語った。

東電社長の報酬
従来は会長、社長とも7200万円だった。
海江田万里経済産業相は、「驚いたのだが、50%カットしても、
3600万円程度も残るので、もっと努力してほしいと言った」。
このことが全額返上に帰結した。

東電は当初、福島第1原発事故の責任を踏まえ、役員報酬を50%削減
するとしていた。しかし、公的資金投入や電気料金値上げにつながる
損害賠償支払いの枠組み策定に当たって、政府に促される形で、会長、
社長らの役員報酬全額返上に踏み込んでいる。
2011年3月期連結決算で1兆2473億円という巨額赤字に陥る経営。

省庁出身の高給顧問
東電、顧問21人に約2億円 うち省庁出身4人
東京電力は21日、顧問は現在21人で、年間報酬の総額は2億
1900万円と明らかにした。21人中4人は中央省庁出身で、
国土交通省が川島毅氏と藤川寛之氏の2人、経済産業省が東電副社長も
務めた白川進氏、警察庁が栗本英雄氏。
ほかは東電OBが16人と国際協力銀行出身の近藤純一氏。6月末に
このうち11人が退任し、新たに清水正孝社長や武藤栄副社長ら3人が
無報酬で顧問に就任する予定。顧問は13人となり、報酬総額は
9800万円になるという。

東電合理化案
福島第1原発事故の損害賠償資金の捻出に向け、経営合理化策を発表した。
人件費を含む経費を2011年度に5000億円以上削減するとともに、3年程度
かけて不要資産の売却で6000億円以上、確保することが柱。
ただ、人件費削減は代表権を持つ役員の報酬返上など、公表済みの対策
を提示するにとどまった。今後は人員削減も検討し、年内には詳細を
示す方針だ。

西沢俊夫常務は20日、今回の合理化策について「現時点で最大限努力
した結果」と説明。しかし、枝野幸男官房長官が「さらに努力をして
もらう必要がある」と語るなど、政府内からは一層の合理化を促す声が
早くも出ている。

枝野長官退任社長に一言
退任の電話を社長清水から受けた長官は「どんな立場になっても社会的
な責任を果たしていかなくてはならない」と清水に対し、最後っ屁じゃ
ない、最後の叱咤を加えた。
清水は「よくわかっております」と返答した。

やまねこウオッチ
社長退陣は責任を取ったというより体力面、精神面がホンネだったらしい
清水正孝。
経営責任を感じるエートスがなかったら、1日も早く退任して、楽ちん
したいのは当たり前。
よく分るとも。一般市民の発想である。
ところがこうした能力とメンタリティーの人物に対し、一般市民の14
もの年収が支払われていたことが問題なのではないか。

会長、社長とも、年収7000万とはあいた口がふさがらない。
今回、ようやく明るみに出た金額。
役員会で決定するのだから、役員会の最大の権限ある会長、社長が
反対するわけがない。
こうしたやり方を、お手盛りというのではないか。

清水正孝は、社長就任以後、住宅を新築したと週刊誌が書いていた。
3億円の邸宅が贅沢であるとの大げさな記事だった。

けれど、年収7000万だったら、3億円は年収の4倍程度。養父から相続した
土地を売って立てたというから、実にささやかな買い物ではないか。
おそらくキャッシュ払いであろう。

勤労者が住宅取得をする際には、年収の5倍以内に収めることが無理の
ないプランと言われている。
現在、勤労者平均年収は500万円台であるから2500万円が、住宅費用
の限度。けれど、その後のローンの支払いで、住宅価格とほぼ同額を、
20年、30年間、銀行に金利として支払うのである。

ところで年収の5倍という計画は、年収が増大するスキームの中での話、
終身雇用の中の話であった。
非・正規雇用の場合、どのように計画を立てたらいいのだろう。

社長の退任の弁が、「目線が高いことを知った。顧客の方を向かねば」
との反省。原発事故の見通しがつかないことに対して、何ら反省がない
ことにやまねこ驚く。

せいぜい、営業担当の課長、部長が適任だったんじゃないの?
そうかそうか、能力ではないのよ。
勝亦会長のイエスマンだったから、社長になったんだ。
問題は会長なのだ。


東電に対する国民の眼が厳しい中で、真逆の発言をする笑止千万の
人物がいる。

福島原発事故は「神の仕業」東電の責任否定-与謝野経財相
与謝野馨経済財政担当相は20日の閣議後会見で、東京電力福島第1
原発事故は「神様の仕業としか説明できない」と述べた。
同原発の津波対策に関しても「人間としては最高の知恵を働かせたと
思っている」と語り、東電に事故の賠償責任を負わせるのは不当だとの
考えを重ねて強調した。

原発のコストを安く抑えるため、災害の警告はすべて退け、想定にいれ
なかった東電など電力各社。

利益至上主義の帰結が「想定外」との言いわけである。
「想定外」の事故が全部、「神の仕業」というのだったら、東電の経営
責任ばかりか、原発推進の責任者、歴代自民党政権の責任も消えるよね。

自己の利益をだけを主張する政治家が経財相の地位について、そのこと
を恬として恥じない。
「正直な人」と賞賛されるのだろうか。

 うらおもて・やまねこでした。

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