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2011年8月1日月曜日

菅直人首相茅野に「みんなのエネルギー・環境会議」、「自然エネルギー信州ネット」理事、女性割合11分の1!

@@@@やまねこ通信117@@@@


  菅直人首相茅野に、
7月最後の日曜の昨日、茅野市の諏訪東京理科大学で、「みんなの
エネルギー・環境会議」が開かれた。
3.11を受けて、今後の日本の方向付けをどうしたらいいのかを徹底的
に論じ会う会議だった。

「原子力」「再生可能エネルギー」「政策決定」「ライフスタイル」
とのテーマで、それぞれ一時間余りのセミナーが開かれ、それぞれ
10人以上の登場者が発言した。

環境会議・諏訪代表塩原俊さんのno-genpatu MLへの寄稿によれば、
「これは「飯田哲也」や「枝廣淳子」が「菅総理」の意を受けて、
政府の「エネルギー環境会議」の市民版をたちあげたという、格好
になっている会議でした。民主、社民、みんなの党は入っているが
自民党、共産党は外されている」とのご指摘。

「再生可能エネルギー」の時間に内閣総理大臣菅直人氏がゲスト出
演した。薬害エイズの書類隠しをした厚生省の前例と、今回の原子
力保安院の「やらせ」は官僚機構の同根の問題だと発言した。

首相が登場するため、会場の400人収容可能の大教室には多数の
取材陣のほか、10人位のSPが要所に立って緊張した雰囲気にな
った。菅首相は20分発言し、1時間のセミナーを聞いて退場した。

社民党の福島瑞穂党首は「原子力」のテーマに登場。長野県の阿部
知事はすでに自然エネルギーの開発を宣言している。午後2時半開
始の【再生可能エネルギー】のセミナーの発言者の一人として長野
県の取り組みを紹介した。

会場の議論はUstreamがリアルタイムで配信した模様。
今朝の新聞は長野日報が一面で取り上げている。信濃毎日、毎日新
聞も首相発言を掲載している。

【みんなのエネルギー・環境会議】の発起人(50音順)
飯田哲也(環境エネルギー政策研究所)/枝廣淳子(幸せ経済社会
研究所)/岡田武史(日本サッカー協会)/橘川武郎(一橋大学)
/小林武史(APバンク)/澤昭裕(国際環境経済研究所)/澤田哲
生(東京工業大学原子炉実験所)/吉岡達也(ピースボート)/吉
岡斉(九州大学)

発言者:
小林正弥(千葉大学法経学部教授)飯田哲也(環境エネルギー政策
研究所) 植田和弘(京都大学)海渡雄一(弁護士)澤田哲生(東京
工業大学原子炉研究所)ミランダ・シュラーズ(ベルリン自由大学)
橘川武郎(一橋大学)阿部守一(長野県知事)工藤拓毅(日本エネ
ルギー経済研究所)山岸尚之(WWF)今井一(ジャーナリスト)
田中信一郎(環境エネルギー政策研究所)澤昭裕(国際環境経済研究
所)保坂展人(世田谷区長)宮台真司(首都大学東京)平島安人
(自然エネルギー信州ネット)落合真弓(福山市議会議員)金子勝
(慶應大学教授)藤沢久美(ソフィアバンク)福島瑞穂(社民党党
首)藤野純一(国立環境研究所)

全体の司会は枝廣淳子さん(幸せ経済社会研究所主宰)。
それぞれのテーマでの討論会の終了後、会場に向かって、意見の違
いそうな人々4~5人の意見交換を提案した。この後、意見を記入
するシートに書き込んで提出する仕組みである。見知らぬ人々と会
話が弾んで面白い取り組みだと思った。

10時半から19時まで、休憩をはさんで10時間になんなんとす
る会議だった。それぞれ内容の濃い充実した会議。
特に諏訪理科大会場は、付近にはお茶を飲んだりする場所がないた
め、休憩時間も交流が続いた。これは主宰者側の意図しない収穫だ
った模様。発言者も見知らぬ人々と討論の機会を持った参加者も、
心地よい疲労の中、考えるテーマを抱えて帰途に着いたことであろ
う。

  「自然エネルギー信州ネット」理事素案、女性割合11分の1 !
さて、別教室では、「自然エネルギー信州ネット」設立総会が10
時半に開始した。やまねこは諏訪湖クラブのたみさんから連絡を受
けてせいたかさんと出席。

長野県環境部で素案が作られ、会場で承認を得て行く手続きが進行
する。茅野實氏が進行、議長役。理事を選ぶ段階になった。すでに
候補の名前が11人プリントに記されている。環境関連組織の代表
や研究者の男性たちの名前が並んでいる。県庁環境部の課長だけが
女性だった。

女性の割合11分の1。下準備をした県庁の環境部始め、このこと
を誰もおかしいと思わなかったのだろうか?
まるで戦前の日本みたい!
女性副知事加藤さゆり氏が就任したというのに。

3.11以後の「第二の敗戦」以後、社会を市民の側に取り返し、「人
と人の関係」を新しく作り直さねばならないと考えるやまねこ、こ
れを見過ごすことはできなかった。

挙手して、このことを述べ、女性が少なすぎることを指摘。これを
聞いた議長の茅野實氏、「良く分ります。どうか、あなたが会長に
なってください」と回答した。

こんなことを言われて、「はいはい」と女が喜んで入って行くと思
のだろうか。女を軽く見た典型的な回答であることに男性議長は
づいてさえいない。

絵にかいたような伝統的ジェンダー墨守男性社会の対応である。
一見、女性を取り込む理解力、許容力があるようにリップサービス
する。「あなたこそふさわしい」。女をほめちぎって組織の責任あ
る地位に着けるかの言葉を発する。
けれど男性ホモソーシャル社会が協力を怠り、女たちの失敗を待つ
という使い古された戦術を連想させる発言だった。

やまねこは答えた。「私の発言の趣旨は、女性の割合が少なすぎる
と言うことでした。ここに出席していない力ある女性たちがたくさ
んいるだろうから、公募したらどうでしょう」と提案。

けれど設立総会の今の内に決める必要がありそうだった。
まねこは登録団体の名簿に名前の載っている女性のMさんを推薦。
環境運動経験あるMさんなら適任だ。素案に入っていてもよかった
メンバーだ。結局その案が会場で承認された。

11分の1だった女性が12分の1、つまり6分の1になった。これで喜ぶ
のはまだ早い。これからはどんな時でも、女性割合を人口比に近付
けてもらいたいものだ。原子力であれ、自然エネルギーであれ、
「モノ」が変わっただけでは、社会は少しも変わらない。

組織が変わらなければ社会の民主化は進まない。市民を構成する男
女の比率とあまりにもかけ離れた理事会メンバーの男女比では、長
野県のエネルギー政策の決定に、女性が参加していないことになっ
てしまうのだ。

設立会議が終わって、やまねこは何人もの女性、男性から「言いに
くいことをよくいってくれた」と声を掛けられた。理事になった男
性メンバーからも女性参加の発言に対して感謝のことばが寄せられ
た。

こうした発言で浮き上がったことが一度や二度ではないやまねこ、
少し胸をなでおろした。

うらおもて・やまねこでした。

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