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2011年8月27日土曜日

菅首相退陣、「馬鹿野海原」という民主党パンドラの箱

@@@@やまねこ通信130@@@@

3.11以後、やまねこは、東電、原子力保安院、経産相、経団連
などに対する批判をことごとく語って来た。けれど首相官邸の批判
をしたことは一度もない。首相官邸の主、菅首相は、原発政策の責
任者とは反対の側で活動して来た、市民運動の出身者だった。

3.11以後、菅首相は中部電力浜岡原発の停止要請、全国の原発
に対し、ストレステストの要請をし、「脱原発依存」を発言した。
その後、再生エネルギー法を成立させ、原子力保安院の経産省との
人事切り離しを行った。

これらその時々の発言に対して、菅首相は十字砲火の批判にその都
度晒されてきた。

この10年間の首相経験者を遡ってみるなら、民主党の鳩山由紀夫以
下、すべて自民党の麻生太郎、福田康夫、安倍晋三、小泉純一郎と
いう顔ぶれである。小泉の後の3人はどれも、父あるいは祖父が首相
であった「名門」出身のお坊ちゃま君たちだった。

子ども時代からの家族ぐるみの旧い利権に支えられているからこそ、
代議士、首相になったこれらの顔ぶれのいったい誰が、「浜岡原発
停止要請」「脱原発依存」を発言できただろう。

このことを思う時、3.11の際に首相が菅直人であったことを、
やまねこは不幸中の幸いと、心から思わないではいられない。

官僚を使うことが下手だった。再生可能エネルギーなどの3.11
後の再建のヴィジョンが不十分だから説得力がない、などの批判は
、鳩山由紀夫、麻生太郎、福田康夫、安倍晋三、小泉純一郎などの
顔ぶれと比較してから言ってもらいたいと思う。

民主党の総裁選が始まる。
すでに「馬」「鹿」「野」という名前をつないだダジャレの冷笑が
行き交っている模様。

言葉遊びが大好きなまねこ、それを拡大してしまった。
馬渕、鹿野、野田、海江田、前原をつなぐと、「馬鹿野海原」
ばかのうなばら、「見渡す限りの馬鹿ばかり」との意味になる。

民主党の人材の薄さが明らかになって悲しいばかりである。鳩山、
岡田、菅のカードを使い捨て、小沢が闇将軍のままだったら、次世
代は見事に「馬鹿野海原」という仕儀なのである。

民主党はもともと自民党推薦漏れの者たちのたまりだった。松下政
権塾、海外大学の留学などの箔付けをして旧い勢力の一員に潜り込
もうとしたが、面接試験で落とされた者たちが民主党に売り込み、
あるいは選挙の際に一本釣りされた。一本釣りの名人は言うまでも
なく小沢一郎である。

社民党、共産党のような活動経験者、活動組織はきわめて少数かつ
弱体だから、民主党は選挙の際には連合をあてにするしかない。電
力労連は連合の一部だから、3.11後も、民主党全体として、「
脱原発」を唱えることができなかったばかりか、「脱原発」発言後
に菅下ろしが激化した。この経緯を見ていると、いったい、どこが
自民党と違うのよ!と言いたくてならない。

やまねこは、枝野幸男官房長官の存在を高く評価していた。3.
11後の政府公式発表の落ち着いた態度。ひとまずこの人の言うこ
とを聞いてみようという気持ちにさせられた。これは「信頼感」の
ポイントである。これまでこの国の誰も知ることのなかった原子炉
のことを刻々、的確に説明した。これは「知性」ポイントである。

やがて枝野発言は「大本営発表」であることが判明する。けれど、
枝野長官は、以前の発言との齟齬を指摘されても、それが誰それの
指示なのであり、自分は意図していなかったなど、多くの政治家の
選ぶ「逃げ」「言いわけ」などの、自分を守るための妄言を吐いた
ことは一度もなかったと、やまねこは観察している。これは「人格」
ポイントである。

政治家にとって必要なのは能力は、内外の状況を機敏に受け止め、
政策を作り上げる力、それを選挙民に説得する力、長期にわたって
信頼を勝ち得る力だと思う。枝野官房長官は、こうした「知性」
「信頼感」「人格」を日々、テレビの前の人々に印象付けて来たと
やまねこは考えていた。「政策力」は、これらの合計だと思う。

どうして枝野幸男が、次期総裁候補に選ばれなかったのだろう?国
民目線だったら、枝野幸男が最も人気が高いのではないだろうか。
「馬鹿野海原」(ばかのうなばら)の面々はどれも、政策、人格の
上で、まったく期待できない者たちを、わざわざ選び抜いたとしか
見えない顔ぶれではないか?

いったい民主党という党は、どこを向いているのだろう。「馬鹿野
海原」を首相にすることで、次の総選挙で自民党に政権をゆずろう
との深謀遠慮なのだろうか

もしかしたら、「馬鹿野海原」というパンドラの箱の底に、「希望」
ならぬ「幸」が残っているとの物語なのだろうか。

最後に笑う者、その者の名こそ枝野「幸」男!

お粗末でした。

追記:「福島のお母さんの話を聞く会」(9.16(祝日・月)、
午後1:30~4:30、下諏訪総合文化センター)では、
託児所を設けます。
出席の申込の際、託児所希望とお伝えください。

以下はチラシです。

うらおもて・やまねこでした。

2 件のコメント:

  1. 8月も残り少なになりましたわねぇ
    今日決まるんですか?新しい親方さま~

    魔女も枝野くんは、シッカリしてると思いますが~
    うろたえる事も無く~若いのに落ち着いてなさる

    人工衛星が道を教えてくれる、この時代でも
    世襲制、お家柄、ブランドが有り難い人が多いのでしょうね

    馬鹿でもアホでもダラでもタワケでも良いけど
    シャキッとして欲しいもんです

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  2. fujiseyamaneko2011年8月29日 9:47

    魔女様

    今年の夏山は如何でしたか?

    「世襲制、お家柄、ブランド」が政界で幅を利かせてる。
    過去の栄光の遺産にすがる、衰退する文明の傾向でなかったらいいのですが、

    「馬鹿でもアホでもダラでもタワケでも良いけど
    シャキッとして欲しいもんです」

    私人としては、我々誰しもバカだけど、公人としてバカでは困りますがな。

    「ダラ」というのは、「バカ」の富山言葉でございます。
    なかなか実質ある言葉ですよ。
    皆さまもどうかお使いになってはいかがでしょうか。

    富山言葉「あれえ、ダラながいね」
    標準語訳「あら、ひどくバカだわね」

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