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2011年9月12日月曜日

「記者クラブ」という胡散臭い存在、枝野経産相に期待!

@@@@やまねこ通信136@@@@

  鉢呂経産相辞任?

鉢呂経産相は、6日の閣議後の会見で「野田佳彦首相の発言
から行けば、国内原発ゼロになる」と発言した(毎日97
2面)。

時系列を遡ろう。
「脱原発依存」を野田新首相継承
野田佳彦首相は2日夕の記者会見で、今後のエネルギー政策
について「脱原発依存という基本的な流れの中で、丁寧に
エネルギーの基本計画をつくらないといけない」と述べ、
菅直人前首相が掲げた「脱原発依存」を基本的に継承して
いく考えを示した。


地元の理解を前提に再稼働する」と指摘。新たな原発建設
は「現実的には困難だ」とし、「寿命が来たものを更新す
ることはない。廃炉にしていきたい」と語った。 

首相の考えを受けての経産省の会見。海江田前経産相のよ
うな官僚べったり発言ではなかったと、やまねこは受け止
め、ブログに書こうとしていた。

鉢呂経産相はさらに述べている。
中国電力島根原発3号機など建設中の原発については「現
在凍結している。(経産省の)総合資源エネルギー調査会
の考えも聞く必要がある」と慎重に判断する構え。中国電
力上関原原発など本体着工前の原発は「さらに困難。増や
すどころか減らすという方向は、ほぼ世論の一致している
ところ」と否定的な見方を示した。

この国の市民の70%以上が、段階的にであれ原発を減ら
したいと考えている。それを受けての正しい判断であると、
やまねこは好意的な見方をしていた。

ところがである。経産相の、鉢呂(はちろ)という初耳の
苗字を覚えるいとまもないうちに、二つの「失言」が指摘
されあっという間に、経産相辞任会見に進んだ。

時事通信WEBでは次のように伝えれらている。
「辞任を決断した理由として、8日に視察した東京電力福
島第1原発の周辺地域を「死の町」と表現したことと、視
察後に記者に「放射能を付けたぞ」などと述べたとの報道
を念頭に「不信を抱かせるような言動があったと捉えられ
た」点を挙げた。

9日の記者会見の「死の町」発言は「人っ子ひとり通らな
いのに、街並みはきちんとしている。私には、あの言葉し
か浮かばなかった」と、思慮が足りず深刻な波紋を招いた
ことを悔やんだ。

他方、8日夜の都内の議員宿舎での言動には「記憶が定か
でなく、何と言ったか分からない。(放射能を)『うつす』
『付けた』と発言したという確信はない」と歯切れの悪い
説明を繰り返し、涙を拭う場面もあった

 -「放射能を付けちゃうぞ」と発言したとの報道がある
が。
8日に福島県に視察に行き、夜11時すぎに宿舎に直行し
て帰ってきた。その際、非公式の、記者との立っての懇談
という形で5分ないし10分くらい(話した)。(視察は)
朝6時から夜11時までの強行軍だった。

あるいは除染活動の状況、また、(佐藤雄平)県知事はじ
め市町村の首長と懇談した状況について話をした。今伝え
られている報道について、懇談という中で記憶が定かでは
ない。懇談の大半は真剣なやりとりだったし、被ばくの線
量の話があったので計数的な話をした際、皆さんにも厳し
い状況を伝えたかった。

こういう形で国民の皆さん、とりわけ福島の被災された皆
さんに大変なご迷惑を掛け、不信の念を与えたとすれば、
おわびを申し上げたい。大変申し訳なく思っている。今後
とも、福島の汚染の状況は知っているつもりなので、全力
を挙げて原子力事故の収束に向けて頑張っていきたい。

 
-発言自体はあったのか。
 発言自体はどういうふうに言ったか、報道でもちょっと
ニュアンスが違う。(記者に近づく)しぐさはあったかも
しれない。言葉については正確にきちっと記憶してない」。
(以上、時事通信WEB)


やまねこは考える。鉢呂経産省が語ったとされた言葉を聞
いた相手は「記者クラブ」加盟の記者たちである。大メデ
ィア中心の記者から成り立ち、政府、官庁を守る立場の記
者の溜まりである「記者クラブ」は、長年にわたって自民
党の代表である首相や閣僚のの雑談相手をし、仲良しクラ
ブを構成し、その「失言」の公表を防いできた仲間内であ
る。

ところが民主党内閣になって、この「記者クラブ」が、総
理大臣や閣僚の不十分な発言をどんどん報道したので、菅
首相などは世間のサンドバッグと化されてしまった。メデ
ィアの「記者クラブ」との関係改善は、民主党政権の課題
として、幾度も語られていることである。

この「記者クラブ」所属記者のメディアが、被災地の比喩
的表現としての「死の町」発言を「失言」と報道し、それ
だけで辞任に追い込めないと分ったら、前日に遡って「放
射能を付けちゃうぞ」発言まで報道した。大臣本人はその
経過を覚えてもいない。

閣僚の一員が「放射能を付けちゃうぞ」発言をするとした
ら、その不見識もはなはだしい。小学生がじゃれていると
しか思えないお粗末な印象である。大臣の自覚が不十分で
あることを問われても仕方ないだろう。

けれどこうした発言を、大臣が記者団に向かって発言した
としても、まさか報道され、そのため辞任に追い込まれる
とは夢にも思わなかったであろう。

問題はここにあるとやまねこは考えている。「記者クラブ」
は現在の民主党内閣を守ってはおらず、むしろ、転ぶのを
待っていたのではないだろうか。「原発新設不可能論発言」
後の経産相の「失言」をむしろ、待機していたのではない
だろうか。

「記者クラブ」は、果たして経産相個人をターゲットにし
たのだろうか?そうであれば、任命権者の総理大臣の今後
の姿勢が問われるだろう。あるいは「記者クラブ」は新内
閣の閣僚全員を敵に回しているのだろうか?

もしそうであれば「記者クラブは敵だよ」との警戒を、新
閣僚がどうして共有していないのだろうか?

脇が甘すぎると言うほかない鉢呂経済産業相の辞任問題は、
新内閣を取り巻く記者クラブという胡散臭い存在を前景に
押し出したのである。

  枝野前国務長官、後継の経済産業相に就任。

新経産省が任命後、一週間そこそこで辞任した後を受け、
枝野前国務長官が就任することになった。3.11後の官房長
官として枝野氏を高く評価していたやまねことしては今後
が楽しみである。

菅前首相が発言した「脱原発依存」の路線を、東電はじめ、
経済界に向けての政策に枝野氏は実現してゆけるだろうか?
その行く手を期待を込めて見守りたいとやまねこは思う。

うらおもて・やまねこでした。

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