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2011年11月19日土曜日

男女共同参画推進の方向確認、副知事の「さゆり効果」、途上国の茅野市で推進大会終了


@@@@やまねこ通信152@@@@

●女声コーラス・コールフェミニーレの合唱が皮切りだっ
た。「ふるさと」「歌の力」が会場に響きわたる。茅野市
第5回男女共同参画推進大会(11月13日(日)午後1
時―3時半)。一週間前である。

指揮と歌唱指導ははらふさこさん。コーラスの皆さんは紫
色のベストに思い思いのスカーフ。同じスカーフを巻いた
お孫さんの手を引いて登壇のメンバーも。フロアの参加者
も唱和を求められた。

司会はやなぎさわさん。大会実行委員長挨拶、実行委員長
は行事の中身を決めるまでの会議で、多数の意見を吸い上
げまとめることが主な仕事。これがうまくゆかないと、会
場のイベント準備が手薄になり、盛り上がらない結果にな
りがち。今年はせいたかさんがこの役を務めた。「3.1
1後、自然エネルギーに舵を切りつつある長野県それに茅
野市。男女共同参画の社会を実現してゆこう」とのメッセ
ージ。

茅野市長挨拶に続き、長野県副知事加藤さゆりさん講演。
副知事加藤さゆりさんのお話を聞くのはやまねこれで三度
目。どれも明確な内容が直球ストライクで伝えられ、胸に
おちる話だった。今回は60分。

「この国は男女共同社会に、本当に向かっているだろうか
?」。国の政策をこの方に向かわせるにはどうしたらいい
のか。しっかり生活者や消費者の視点、女たちの「手の力
」を政治の場に発信できるといい。持続可能社会をどうや
って作っていけるのか、地域の意識が変わるといい。家庭
科教科書が男女共同参画のとても優れたガイドブックであ
り、全国の高校生が学んでいる。

加藤さんは経歴を自己紹介しながら女たちの活動のさまざ
まな切り口を語ってゆく。「20代、30代の働く女たち
が集まる店が伸びる店である」と北京、上海、南京出張体
験を報告。ウーマノミクス、女性の経済効果の視点である
。加藤さんは消費者庁新設の折、霞が関の省庁からかき集
められた官僚たちに混ざって参加した。今でも出張の折に
は町のスーパーに赴いて地域の消費動態を観察するのが習
慣。どの話も経験に裏付けられた奥行き深い内容だった。

「うまくやろうと思わないでね」。最初の就職先地婦連事
務局長田中里子さんが新人加藤さんに語った言葉である。
「男女平等実現」「世界平和」を掲げる職場であった。利
害対立の際には自分の考えを引込めてはダメ。「折り合い」
とは考えの違う相手に対して誠実に向き合い丁寧にきちん
と聞くこと。相手の理解を得るために汗をかくことだと教
えられたという。

すぐれた女性の上司と共に働く職場は学びが多いのだな。
「一人の英雄より、みんなが一緒に進む」。英雄崇拝に傾
きがちな男性社会に対抗するしなやかな戦略がここに秘め
られている。副知事としての加藤さゆりさんの「静かで強
い」姿勢はパワフルな女性人材の宝庫、地婦連で養われた
ものだったかとやまねこは理解した。

60分があっという間に経った。もっと聞きたいとの声が
あとで何人もの参加者から寄せられた。質問タイムは5人
の女性男性から手が上がった。研究の場での男女共同参画、
山仕事に女性が入れるかなどの質問が寄せられた。

●推進大会の後で
参加者の評判が高かったのは、何といってもコールフェミ
ニーレの女声コーラスだった。原さんの指揮がすばらしか
った。すばらしくてびっくりしました。会場と共に歌うよ
う促されて、とても良い雰囲気になりしたとまつばらさん
。あんなに素晴らしいものだったとは!会場が和やかにな
って良かったとの声が何人もの方々から寄せられている。
でも「ふるさと」を唄うと胸が詰まる思いがするのは、や
まねこだけでないらしい。

市長の挨拶は具体的でなく何を言ったのか印象が薄かった
との声が数件。男女共同参画の短い挨拶の中で「私は妻を
愛してますが」と中途ではさむのは、もしかして夫婦の仲
の良いことが共同参画だとお考えなのだろうか。「文化に
しないと、定着しない」との表現は過去4回と同じだけど、
以前は「文化にならないと」だったと思った。今年は「し
ないと」と微妙に変化。主体性のない発言と批判したこと
が影響したのかも。それにしても茅野は男女共同参画につ
いては発展途上の地だなとつくづく思う。こんな寝ぼけた
挨拶をしても市長が務まるのだから。

それにもまして、「自然エネルギーの仕事の方が、難しい
と思ってます」と実行委員長を意識した発言。男女共同参
画が容易だったら、実行したらいいじゃないの!自然エネ
ルギー社会の実現の道が今より容易になることをやまねこ
は確信している。

●加藤さゆり副知事の話は、要点がつかみやすく分かりや
すかったと評判である。「男女共同参画の方に向かいまし
ょう」との明確な発言が、やまねこは最もありがたいと思
った。任期中に長野県下の市町村をくまなくまわって講演
をしていただけるといいだろうなあ。副知事が女性になっ
ただけで進むわけではない。けれど地域の中で、反対派に
足を引っ張られて声が小さくなったり迷いが出たりする人
々を、あるべき道に引き戻すことができるだろう。「さゆ
り効果」が全県下に及ぶことを期待して、やまねこは家路
についたのでした。

うらおもて・やまねこでした。



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