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2012年1月15日日曜日

「魂の殺人」セクハラ相次ぐ宮崎公立大学長引責辞任


@@@@やまねこ通信177@@@@

大学での性犯罪報道が後を絶ちません。女子学生を被害者
にした大学は、翌年から女子受験者は来ないでよ、と伝え
てると同じです。

セクハラ教員を出した大学では、男性教員を信用するな、
と、と女子学生に指導しなくてはならないでしょう。

女子学生を受け容れる教育力組織力がないことを、社会に
向かって宣伝すると同じです。

報道される事件は実際に起こった中のごく少数です。近年、
こうした犯罪の被害者のプライヴァシーを守ることが難し
くなっています。ネットの記事が二次被害を生むこともあ
ります。

結果、被害者が特定できぬように、加害者のプライヴァシ
ーをも守る傾向が生まれています。本当だったら加害者の
罪状を大きく広報して、一罰百戒、再発防止に努めたいと
ころです。

ところがこのジレンマがあるため、セクハラ事件を生んだ
組織は沈黙を守り、事件を隠蔽し頬かむりすると同じ結果
につながっているのです。

セクハラ犯罪を起した組織は、加害者に対して厳しい処分
を課すことが求められます。けれどさらに重要なのは、再
発防止策を徹底して行うことです。

この時、組織の責任者は、誰の意見に耳を傾けたらいいの
でしょう。事件被害者の支援者たちです。彼女たちの言い
分に耳を傾け、問題点を洗い出す。彼女たちは、大学の気
づかなかった面を補強してくれ、不名誉の再発を防いでく
れる頼もしい味方なのです。

セクハラ事件を生んだ組織は、これら支援者を十分に活用
しましょう。改善の知恵は現場にあります。男性ばかりの
経営者たちの密室ではありません。

●次の報道は、宮崎公立大の事件です。再発防止策が不十
分だったケースです。この10年の間に教職員のセクハラ行
為が4回起こり、学長が引責辞任しました。

再発防止策がいい加減だったらこうなるよ、との実例、反
面教師とも見えるケースです。

読売新聞 110()2032分配信記事
「宮崎公立大(宮崎市)の中別府温和(はるかず)学長(6
2)は10日、学内で教職員によるセクハラ行為が相次い
だ責任を取り、辞任した。

中別府学長は2007年4月に就任。今月6日に係長級の
男性職員(40歳代)が女子学生らへのセクハラ行為で懲
戒解雇されるなど、10年2月以降、セクハラ絡みの懲戒
処分事案が3件起きていた。

大学設置者の宮崎市は10日、地方独立行政法人法に基づ
く是正措置を命じ、再発防止策の報告を求めた。同大は「
学生が落ち着いて学べる環境を作りたい」としている。


●学生が調査会設置を求めたのに、理事長判断で開かなか
った。
「学生は同10月、大学内の相談員に被害を訴え、学長は
教授に厳重注意。学生はその後「防止対策が不十分だ」と、
調査会設置を求めたが、大学は「学生は当初、行為の停止
を求め、外部に公表しないでほしいと言っていた」として、
理事長の判断で調査会を開かなかった。

同大学は学生900人強のうち4分の3以上が女子。過去
のセクハラ事案を受け、研究室のドアのガラスを透明にし、
学内でポスター掲示するなどの取り組みを進めていた。

宮崎公立大(宮崎市・中別府温和学長)の男性教授による
女子学生へのセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)
問題で、大学側がこの女子学生から昨年12月、「研究室
ドアのガラスをふさがないでほしい」などと具体的に再発
防止策を求められていたにもかかわらず、問題発覚直前ま
で本格的な対策をとっていなかったことが8日、分かった。

また、過去にもセクハラ行為が発覚した同大学だが、今回
口頭注意を受けた教授は前回事件の際、学内の調査・懲罰
にかかわっていた。セクハラ問題に対する大学側の認識の
甘さが問われそうだ」。(新聞記事以上)

続報:
宮崎公立大職員セクハラ:全教職員に宣誓書 宮崎市長
「強い意思で臨む」 /宮崎
http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20120113ddlk45040580000c.html

「宣誓書」の提出は、形式倒れではないのか?

●やまねこは思います。
研究室をガラス張りにする、ポスターを張る、HPに注意
を書くなどの、ハード面の改善は、お金を使えばできるで
しょう。報道されている限り、事後対策は、こうしたハー
ド対策に終始し、被害学生や支援者の言い分に耳を傾ける
ことはなかった模様です。

おそらく目に見えるものしか信じない人々が管理している
組織ではあるまいかとやまねこは訝るものです。

性暴力セクハラは「魂の殺人」です。「魂」なんて、重さ
も形も不明で計量できず、所在の特定さえできないから、
分析の対象にならないとの考えの人々にとって、魂の殺人
をしても、殺したことの自覚を持つことはないでしょう。

難しいのは、ハードではなくソフト。魂こそソフトの最た
るもの。原発を取り巻く組織の「人的、組織的、制度的、
社会的、文化的」改革が求められているけれど、性暴力防
止にも同じことが求められるとやまねこは考えています。

●愛媛大でも。
指導女子学生にセクハラ 愛媛大准教授を停職10カ月処分
愛媛大学は22日、40代の男性准教授が、教え子の女子
学生の体に触るなどのセクシュアル・ハラスメントなどを
繰り返したとして、同日付で停職10カ月の懲戒処分にし
たことを発表。

全国の大学は、まずもって、男性教職員に対する性暴力セ
クハラ防止教育を徹底しなくては、存立が危ない!

けれど、赤信号が点滅してることにも、多くの大学では気
づいていない模様です。

今後は、男性教職員性悪説に立って、女子学生を守ること
が必要ではないのか。

残念だけど、やまねこはこんなふうに考えています。


うらおもて・やまねこでした。

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