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2012年8月4日土曜日

五輪柔道・男子日本金メダルゼロ、女子米国金メダリスト「性的虐待からの回復の物語」、日柔連はセクハラ被害支援体制を導入せよ!


@@@@やまねこ通信212@@@@

本日夕方、女子トライアスロンを中途から見た。水泳、
自転車、競走の三つをこなすシンプルだけど過酷なレ
ース。

水泳は残念ながら見損なった。ハイレグの水着のまま
バイクで疾走する女子選手たちの姿があまりに美しい
ので引き込まれてしまった。鍛えられた筋肉がしなや
かに動いて機敏にコースを読んでゆく。自転車を体の
一部のように乗りこなしている。

最後の競走に入るところで、自転車を放棄し、靴を履
きかえて走り出す場面は初めて見た。へえー、あんな
感じなんだ!

競走では背丈の違いが際立って見える。球技のような
休憩タイムがないから、ずっと真剣な表情のまま。

頭集団はヨーロッパ勢ばかりだった。黒人、アジア
人が少数だった。

13位でゴールした日本人最高位の足立選手は、悪びれ
ることなく、力を出し切った良い表情をしていた。

夕方はやまねこのウオーキングの時間。けれど今日は
女子トライアスロンが終わった頃、外はとっぷり日が
暮れ、機会を逃した。

●五輪柔道ロンドン五輪の男子柔道で史上初めて金メ
ダルなしに終わった。

日本発祥のスポーツで、発祥国が金メダルを取れなく
なったということは、国外への普及がいかばかり目覚
ましかったかが歴然と示されたことを意味するのでは
ないか?だとすれば柔道界全体としては慶賀すべき事
柄であろう。全日本柔道連盟は祝祭ムードであっても
おかしくないと、やまねこは考えるものである。

ところが事態はその逆で、全日本柔道連盟の強化委員
長が「進退伺を出すしかない」と深刻に受け止めてい
るという。

柔道発祥地日本は勝たねばならないという理屈は、「
国際化したい」、けれど「メダルは独占したい」との
ディレンマ。まるで駄々っ子の言い分である。

●柔道金メダリストと言えば、勤務先の大学の女子学
生に強制セクハラを働き、告訴されて懲戒免職になっ
た内柴正人の事件が、反射的に思い浮かぶ。

やまねこは昨年、必要があって、内柴正人事件報道、
全日本柔道連盟、九州看護福祉大学の対応を追跡した。

いい加減にしてよ、セクハラ報道が一日に二件も!

五輪柔道金メダリストの準強姦、大学側の隠蔽は誰の役立つのか?

事件概要:wikipedia参照、追加:
20111月九州看護福祉大学客員教授着任。920日東
京八王子で合宿中の未成年の女子部員に酒を飲ませ問
題行動。118日、九州看護福祉大学の女子部員に対す
るセクハラ疑惑がマスメディアで報じられる。1129
日、九州看護福祉大学は内柴のセクハラ行為に関する
調査結果について、未成年女子部員の飲酒を黙認し、
その後セクハラ行為を行ったとし、内柴に対し懲戒解
雇処分を発表した。126日、準強姦容疑で警視庁に逮
捕された。内柴は「合意の上だった」と容疑を否認し
ている。1227日、東京地検は準強姦罪で内柴を起訴し
た。1229日、東京地裁は内柴の保釈請求を却下した。
2012110日、全柔連は昨年1227日付で内柴の指導
者登録を停止処分にしたことを発表した。330日、東
京地裁は内柴の保釈請求を再び却下した。

●事後対策:九州看護福祉大学は、客員教授内柴の懲戒
解雇をHPに広報。

全日本柔道連盟は昨年1227日付で内柴の指導者登録を
停止処分にしたことを発表。これで内柴は柔道を指導す
ることができなくなった。けれど、この処分はトカゲの
尻尾切りであって、同種の事件を予防する再発防止対策
については、一言も伝えていない。内柴事件が構造的問
題であるとの認識がゼロである模様。

●五輪は、まことに面白いドラマを見せてくれる。日米
男女柔道のびっくりするようなコントラスト。

ロンドン五輪女子柔道金メダリストは、柔道コーチから、
「性的虐待受けていた」ことを告白した。これは同時に、
「回復の物語」であった。

「ロンドン五輪柔道女子78キロ級で、米国に柔道初の
金メダルをもたらしたカイラ・ハリソン選手(22)が、
2日の優勝会見で「前のコーチに性的虐待を受けていた」
ことを告白。

辛い過去を乗り越えての、栄冠獲得だった。 世界が注
目する中、衝撃の告白だった。ハリソン選手は優勝会見
で「過去の最悪の瞬間」について聞かれ、しばらく沈黙
後、口を開いた。

「私が前のコーチに性的虐待を受けたことは、秘密では
ありません。それは克服しなければならない、最も難し
いことでもありましたけど…」

ハリソン選手が制した女子78キロ級には、日本からは
緒方亜香里選手(21)=筑波大=が出場し2回戦敗退。
2010年の世界柔道で優勝しているハリソン選手は、
決勝でジェマ・ギボンズ選手(英国)から有効を2つ奪
い、米国勢で男女を通じて初の柔道金メダルを獲得した。
快挙の直後の華々しい場で、屈辱の過去を自ら明かした。

米紙などによると、6歳から柔道を始めたハリソン選手が、
8歳から指導を受けていた元コーチから性的被害を受けた
のは14歳のときからだった。「2人だけの秘密」と元コ
ーチに口止めされ、約3年間、誰にも相談できなかったと
いう。

しかし、16歳のときに周囲に告白。母親が警察に連絡し、
裁判に。ハリソン選手も法廷に立ち、元コーチとの関係を
証言。元コーチは2007年に懲役10年を言い渡され、
米柔道界からも追放処分となった。

柔道に専念するために、ハリソン選手は地元のオハイオか
らボストンに移住。「家族や周囲の支えがあったから克服
できた」と辛い道のりを振り返り、こう言い切った。

「子供たちが五輪の夢を実現したり、犠牲者である子供が
過去を克服するのを手伝いたい。そして、人生を変えるの
を手伝いたいんです」

昨年、同様の被害を受けた人々を勇気づけるため、あえて
公表。そして、過去を克服し世界の頂点へ登ってみせた。
世界中のメディアが集まる五輪の優勝会見での告白は、金
メダル以上の勇気が輝いていた」。

●「16歳のときハリソン選手が周囲に告白。母親が警察
に連絡し、裁判に。ハリソン選手も法廷に立ち、元コーチ
との関係を証言。元コーチは2007年に懲役10年を言
い渡され、米柔道界からも追放処分となった」。

この点に、やまねこ注目。16歳の未成年の女性の申し立て
を基に、法廷で元コーチが裁かれ、懲役10年の判決!ハリ
ソン選手の精神的回復に向けて、母親はじめどれほど人々
と社会的リソースが手を尽くしたことだろう。

ハリソン選手の金メダルは、トラウマ後の回復支援プログ
ラムにかかわるるすべての人々に対する感謝状といってい
いだろう。


この国の現状との間に、いったいどれほどの径庭が横たわ
り、それを埋めるには、いったい何が必要なのだろうか?

●ロンドン五輪の明暗を分けた、柔道選手の金メダルと強
制セクハラ事件。事件以後の対策が、最大に重要であるこ
とを、ハリソン選手の金メダルが明らかにしてくれた。

内柴事件以後、被害者の女子たちについては、何も語られ
ない。プライヴァシー尊重の上から当然のことである。彼
女たちは果たして、どのような支援体制の中にいるのだろ
うか?


内柴容疑者を解雇し、追放するだけでは、問題解決はまだ
半分である。

中学での武道(柔剣道と相撲)とダンスの必修が来年から
始まる。柔道の指導経験がなく、指導に不安を抱く教員が
多い中、見切り発車されるのだろうか!

危険技の問題もさることながら、柔道は身体を密着させ抑
え込むことが指導の一部だから、まさかとは思いたいが、
ハリソン選手の事件の可能性が増えるのではないかと、や
まねこは危惧している。

ハリソン選手は「家族や周囲の支えがあったから克服
た」と語っている。


性暴力後の被害者回復対策に、日米の隔たりは、いかばか
りだろうか。


彼女を回復させた支援体制を、日本道連盟は、文科省と
も連携し、徹底して調査導入したらうだろう!


内柴事件をプラスに生かす絶好の機会であろう。
金メダルが取れなかったロンドンオリンピックの今こそ、
千載一遇の機会であろう!



うらおもて・やまねこでした。




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