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2012年8月20日月曜日

長野県審議会の女性委員は50%目標、茅野市の現状28%、女性委員の増やし方を提案します。



@@@@やまねこ通信218@@@@

●前回やまねこ通信217号でお伝えした、茅野市の男女共同
参画の進展具合、長日報道では、次のようなコメントが続い
ていました。

「市は現在、第2次男女共同参画計画(2009~13年度に基づき、
「男女共同参画社会の実現」を目指して方針決定の場への女性の
登用を推進しているが、審議会や委員会への女性の登用率は28%。
市内98の区・自治会のうち、女性役員がいるのは20にとどまっており、
「まだまだ少ないのが現状」(柳平市長)としている」。

●ところで長野県は、審議会や委員会への女性登用が50%を下回
らぬように義務付けし、そうでない場合は理由を示すように義務付け
している。県のHPをご覧ください。


「審議会等の設置及び運営に関する指針」

平成14 年1月18 日制定
平成19 7 24 日一部改正
平成22 10 13 日一部改正

(6) 女性委員を幅広い分野から積極的に登用することとし、審議会等
の委員に占める女性委員の比率が全体として5 割となるよう努めるこ
と。なお、女性委員の比率が5 割を下回る場合は、その理由を明らか
にすること。
また、複数の委員を公募する場合は、公募委員に占める女性委員の
比率が5 割となるよう努めること。

●長野県に位置する茅野市も、県の指針と無縁であっていわけがあ
りません。けれど、目下、「女性の登用率は28%」。

ここで、茅野市行政に提案します。
あらゆる分野における女性有識者の人材名簿を、市が早急
かつ継続的に、作成す要があります。

女性の有識者が地域に存在するんだ、と気づくことが第一
です。


「要するに女を大目にして、数合わせすりゃ文句ないだろ」

こうしたへらへら笑いの行政パーソンを見かける機会が、残念ながら
多いのですが、このような姿勢が続く限り、何も変化することはない
でしょう。

意欲的な市職のみなさんのご努力は理解できるけれど、そ
れぞれの部署に着任して日が浅いうちに、適材適所の委員
候補を選ぶことが出来るわけがありませんよね。

常時、女性人材プールの形成に勤め、後任に継承すると良
いのではありませんか?この際に、県と同様に、いくども
公募すればいいのです。出身母体にこだわることなく、一
人でも多くの女性をプールする。仲間の多い方が、出てゆ
く方も出てゆきやすい。

「市内98の区・自治会のうち、女性役員がいるのは20」に
とどまっているとも。
この事実を、一面的に理解して、「女が役員になりたがら
ない」との批判で思考も試行も停止している現場を多く見
かけます。

けれど、男性が、この数百年間当たり前のように受け継い
できた、なあなあの男性社会が牢固として形成されたとこ
に、女性がそう易々入って行けるわけがありません。

6年前だったか、やまねこは茅野市男女共同推進委員に
委嘱され、「雇用部会」に所属しました。ところが、各企
業から出てこられた男性委員は、やまねこの発言に、少し
も耳を傾けようとしませんでした。男女共同参画の意味も
目的も理解することを拒否するメンバーが会議を牛耳り、
男性の議長までもが、それに同調しているのです。

「今のままで何が悪い!」
「うちの会社に女の部長なんかいらないよ!」

男性委員の中の長老と見える某社の役員が大声で怒鳴って、
憚ることがありません。
他の男性委員は、にやにやと様子見しているばかりです。
これが市の委員会の光景なのか!

女性を管理職に登用する活動が必要であることをやまねこ
が説明しても、耳を傾けようともしないように見えました。

ところが、最後になってびっくりすることが起こりました。

「企業の勤務時間中に市の委員会に出ているから、どんな
成果を上げたのかと職場で訊かれたらまずい。このままで
は困る。何か提案を教えてください」。

これら男性委員にとり、社会の男女平等などどうでもよか
ったのです。市が企業に委員の委嘱を依頼したから、職場
の任命で出席したのであり、職場の覚えが目出度ければそ
れでいい。

男性委員たちの態度がこのホンネをありありと示していました。

この男性たちが、推進委員会をないがしろにしたことと、女性が
区長などの責任ある立場に着きにくいことは、同じ現実の両面
と言えるでしょう。

男性社会に属する男性たちは、男性中心を改善する意図など
ほとんどもってない。だから依然として、女たちが活動する場は
作られない。

これが現実でした。少なくとも6~7年前の茅野市では。


この時の驚きと怒りが、その後のやまねこの活動を生み出す口
火となりました。

●東京多摩市の前市長、渡辺幸子さんとある広報紙の座談会
で語りあったことがあります。渡辺さんは元市職でした。市職だ
った時代に、管理職任用試験を受けるように、女性の同僚や部
下たちと、勉強会を呼びかけて開いたといいます。

こうした勉強会を開き、人脈を育てることが女たちにとって、大
切だと思います。なぜなら、男性社会のアフターファイブの縄の
れんの奥で繰り広げられる「ノミニュケーション」こそは、人脈形
成そのものであり、次期の、次期時期の管理職の下馬評が飛
び交う場であるのですから。昨日入社した若者だって、3年先、
5年先、10年先の自分が、どんな立場にいるかを想像すること
が出来たのです。

「できた」と過去形で語っておきましょう。こうした終身雇用の昇
格を男性だけに約束する社会が、今、どれほど残っているのか
やまねこには、見当がつきません。けれどおそらく「中心」は元
のままだろうと思います。

公務員の世界にもパートの波は深いところまで及んでいるよう
に見えます。

やまねこの知るある行政の一部署では、所属長だけがフルタ
イマーで、その他の職員が、全員、パートタイマーからなるとこ
ろがあります。

まるで、コンビニみたい、と思いました。コンビニは、店長さん
けがフルタイマー、店員さんは全員、パートタイマーです。ファミレス
もそうかもしれない。

●諏訪市のせつ子さんは、保育園の先生がパートであるのは許せ
ないと怒っています。

「あれだけ子どもに慕われて、熱心に仕事をしておられるのに、パ
ートなんて失礼だと思う!」

保育園の保育士さんの仕事の質の高さと、その重要性をせつ子さ
んは知り尽くしています。

3歳未満児を保育園にあずける親は無責任だ」と非難する一部の
人々に、聞かせてあげたい話ですね。

「一部の人々」。
これが行政のトップだったら大変なことです。

保育園の量的質的充実こそは、社会の男女共同参画を支える決
的条件です。またしても、この結論を強調して結ぶことにいたし
ましょう。


みなさんお住いの市町村ではいかがですか?


うらおもて・やまねこでした。



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