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2012年12月10日月曜日

女性国会議員の多い国は軍事費が少なめ、政治腐敗が少ない、あいとぴあで慶大教授小林良彰氏


@@@@やまねこ通信242@@@@


衆院選挙の只中、過去の長期政権にあった自民の復活が濃
との観測が伝えられている。
本当にそれでいいのだろうか?

この只中、女性議員を増やすことで社会を変えねばならな
いとの高い意欲を示す聴衆を前に、講演会が開かれた。

一昨日12月8日朝、足元は10センチほどの積雪。そろりそ
ろりの出発。
車で40分ほどの岡谷市にある、長野県男女共同参画センタ
ー、あいとぴあへ。平成24年度男女共同参画推進県民大会
が開かれる。

●慶応義塾大学教授、メディア出演多い政治学者の小林良
彰さんの講演「政治における男女共同参画を推進する方策」
が目玉。

女性議員を、どうやって増やすかの工夫が語られた。
諸外国の実例、それに日本の選挙制度の分析と改善の提案。
パワーポイントを利用した、分かりやすい話だった。

次に、やまねこが重要と思った事柄を簡単に紹介しよう。

●社会を構成する母集団と、議員の数が著しく不均衡であ
れば、それを改善する方策、ポジティブアクションを取ら
ねばならない。その一例が、クオータ制である。強制的ク
オータと、自発的クオータがある。

韓国は女性候補の30%公認の強制クオータをしいている
が、実現した際の助成金の額が、政党にとって不満足で普
及するに至っていない。

クオータ制を取っている国の例は他に、
ベルギー、ブラジル、アルゼンチン、フランス、ルワンダがある。

●自発的クオータの例はドイツである。政党の女性比率は
 以下の通り。

FDP党:目標―    党員 23%  議員 25%
緑の党:目標 50% 党員 37%  議員 57%
左翼党:目標 50% 党員 45%  議員 48%
現在、メルケル内閣では、閣僚の1/3が女性、政務次官の
10/27が女性である。

●これに反して、日本はお寒い現状。
09年衆院選挙
民主党12.7%、自民党6.9%、公明党14.3%
共産党 11.1%、社民党16.7%、国民新0.0%
みんな 0.0%、全体 18.2%。

女性議員は、小選挙区の一人区からは出にくい。複数人
当選する選挙区に女性議員が多い。

日本では特に地方議会の女性議員比率が低い。
政令指定都市17.4%、市議会12.4%、
町村議会8.1%

これに比較し、諸外国では、
スエーデン  48.2%
米国州議会  22.3%
ドイツ州議会 17.5%
韓国 広域議会 5.9%

●女性議員が多い国の特徴は何か?
・女性議員は経済的に豊かな国に多い。
・女性議員の多い国は、民主主義度が高く、ワイロな
 どの政治腐敗が少なく、母子家庭、父子家庭への支援
 が厚い。
・女性議員の多い国は、GDPに対する軍事費が少ない。

●母集団は男女ほぼ同数なのに、議員の数が不均衡では、
 国民の意思が反映されず、社会正義が守られない。

この考えから、小林良彰さんらは、総務省に対して女性
議員を増やすための選挙制度改革を提言している。いく
つかをあげよう。
1 衆議院議員・参議院議員。地方議会議員における目
  標値の設定
2 その方策。
5 女性議員比率を高める効果をもたらす方策:国会法
  改正等。

●以上、総選挙の只中、タイムリーな主題。水準が高く、
密度の濃い講演で、大いに得るものがあった。
著名な講師を招聘されたのは、副知事加藤さゆりさん。

一言だけ言わせていただこう。
質問時間のないことが、残念だった。質問が出ることで、
講演者の語る一般的な知識が、聴衆にとっての身近な知
識に進化するのだから。
来年は、質問時間をあらかじめ設定して欲しいものである。

冒頭の県会議員挨拶が大幅にカットされたのは、昨年か
らの大きな改善だった。参加県議は、男女共同参画社会
づくり推進委員会の議員と紹介された。
議員の方々の参加は、理解を一層深め、緊張感ある仕事
をするための取組みと見えた。
本当にそうなら、素晴らしいことである。


昨年、塩尻での大会については次をクリックしてくださ
い。

http://kyoko---fairisfoulfoulisfair.blogspot.jp/2011/10/2011.html

会場で、知人友人に何人も出会った。
県内の産物の展示即売場は、美味しいものであふれていた。

年に一度、このような会を継続することは、必要不可欠
と思った。来年は、仲間と共に参加したいものだと思い
ながら、昼食後に帰途についた。

諏訪湖に面した岡谷は、八ヶ岳麓の茅野より、気温が3
ばかり暖かい。

●やまねこが重要と思ったこと。
1 女性議員の多い国は、GDPに対する軍事費が少なく、
  政治腐敗が少ない。
2 女性議員は、小選挙区の一人区からは出にくい。複数人
  当選する選挙区に女性議員が多い。 
3 女性議員の増大に向け、選挙制度の改善を総務省を
  通じて、国会に働きかけているが、政党の反応が鈍い。
  (提案をどんな手段で国に伝えているのか、その反応
  はどんなものか?
  このことを会場質問しようとした。けれど機会がなか
  ったので、展示即売場で小林良彰さんに直に質問し、
  ご返事をいただいた)。



うらおもて・やまねこでした。


選挙に関する情報は「ちの男女共生ネットウェブページをご
訪問ください。



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