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2012年12月12日水曜日

男が一家を背負う時代は終わった、女子は専業主婦にはなれない!「なくなれ、大黒柱信仰」


@@@@やまねこ通信244@@@@


前回やまねこ通信243号では、「山中教授ノーベル賞授賞
報道の伝えないこと」について取り上げた。

それは、ジェンダー平等先進国スウェーデンでは国内最
大の医科大学学長が女性であること。
逆に、この国では、キャリアを持った妻が、自分の仕事
を投げ打って、夫の海外赴任に同行したことを新聞が「
美談」のように報道し、そのことで、ジェンダー不平等
を再生産していること。
この2点であった。


スウェーデンと日本との天と地のコントラストが、紙面
から読み取れた。

掲載紙は毎日新聞。

ところで、購読者が読む記事は、記者の書いた原稿がそ
のまま掲載されるものではない現実にも目を配らねばな
らない。

本社のデスク、整理部の、点検、修正後、ボツにならな
かったものだけが紙面に掲載される。


筆者の女性記者がもともと、どんな記事を取材するよう
に、本社から命じられ、どんな記事を書いてデスクに送
り、訂正を迫られたのか、迫られなかったのか、このこ
とをやまねこは知りたいと思う。


これらのことは、部外者には見えない世界である。
こうした事情を考えると、記者の原稿がどのようにして
掲載記事になるのか、そのプロセスに位置する担当者の
性別、名前を公開するように求めることが必要になるだ
ろう。


こうすることで、メディアの透明性が保証され、新聞そ
のものに対する信頼性が増大するのではないだろうか。

前回、毎日新聞の掲載記事を批判的に紹介した。

かといって、「だから、ダメな新聞!」と決め付けたわ
けではない。


●昨日の毎日新聞に、目からウロコのすごい記事が見つ
かった。「発信箱」というコラム。

「なくなれ、大黒柱信仰」との記事。筆者は小国綾子記
者(夕刊編集部)である。


(以下、引用)
「将来、専業主婦になりたい人は?」。父親の子育てを
支援するNPO法人の理事の東(あずま)浩司さん(4
1)は大学や高校で講演するたび、女子学生に必ずこう
尋ねる。


半分くらいが手を挙げることもある。

「残念でした。あなたはもう、専業主婦にはなれません。
30代男性の年収は今や300万円台。お母さんと同じ
生き方はできない」。

現実をガツンと伝えるのは、働くことをプラスと受け止
め、より自由な生き方を探してほしいからだ。


「妻に専業主婦でいてほしい人は?」。
大学生の集まりで男子学生に尋ねたら、なんと一人の手
も挙がらなかったそうだ。


専業主婦志望の女子学生もびっくり仰天だろう。「男子
の方が現実を理解しているのか、家族を一人で養う自信
がないのか。あるいは、男子の場合、その場の空気を読
み過ぎて人前で挙手すらできなかったのか……」


東さんは、企業のメンタルヘルスやワークライフバラン
スの研修に呼ばれることも多い。

最近気になるのが、若い世代の男性たちの
「今の収入では結婚できない」という声。


データもそれを裏付ける。「今の若者は、企業戦士の父
と専業主婦の母親に育てられた人がまだ多い。両親から
『男は家族を養うべし』と刷り込まれている」。

だから「家族を養わねば」という“大黒柱信仰”を解か
ないと、子育てはおろか、結婚にすら踏み切れないとい
う。


時代は厳しいけれど、男も女も共に働き、子育てすれば
キャリアの可能性は広がるし、リスク分散もできる。家
族の絆も深まる。

「共働き、共育ての世の中ならば、経済的な理由を苦に
した“大黒柱”の男性の自殺も減るのでは」と東さん。

1人より2人で−−14歳の息子にそう伝えている。
毎日新聞 20121211日 東京朝刊


●男が一人で一家をささえるという「大黒柱信仰」。
このことがもはや現実味を失った。
カップルが共働きしなくては、暮らしてゆけない。

この記事に書かれている若者たちの置かれた現実を、
なにはともあれ、大人たちが共有しなくては!


●やまねこは特に目を止めたのは、次の3点。

1「30代男性の年収は今や300万円台」。

2「「家族を養わねば」という“大黒柱信仰”を解かない
と、子育てはおろか、結婚にすら踏み切れない」。

3「「共働き、共育ての世の中ならば、経済的な理由を苦
にした“大黒柱”の男性の自殺も減るのでは」。


この事態に備え、社会が解決しなければならない課題が
あります。

男性労働者と女性労働者の同一労働同一賃金。

それに勤労者である夫の被扶養者である妻「第3号被保
険者」の問題です。


●制度の大きな変化に備えて、各党がどんな回答を寄せ
ているでしょう。

総選挙に候補を出している政党に対するWANのアンケー
トをご覧下さい。


「ちの男女共生ネット」のウェブページ。
http://ameblo.jp/gender-equality-chino



うらおもて・やまねこでした。

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