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2013年5月11日土曜日

やまねこ通信272号 参院選対策「女性手帳」の導入検討!?何か変じゃない?


@@@やまねこ通信272号@@@

「女性手帳」の導入検討!?何か変じゃない?

●自民党政権が「女性手帳」の導入を検討してい
るという。妊娠・出産に関する知識を深めるため
という。何かおかしくない?おかしいよ!

●まずは時事配信、長野日報の小さな記事を:
政府は10日、妊娠・出産に関する知識を深めても
らうため「生命と女性の手帳」(仮称)を導入す
る検討に入った。少子化の要因として晩産化が指
摘されていることを受け、30歳代後半になると
リスクが高まることなどについて、地方自治体を
通じて手帳を配布して啓発を図る方針だ。これに
関し、森雅子少子化担当相は10日午前の記者会見
で「妊娠や出産という人生の選択を国が押し付け
ることでは全くない」と述べ、あくまで学術的地
検の普及が目的であることを強調した。
(以上、引用)

●何が、おかしいのか?

高齢出産のリスクが、確かに近年の医学的知識と
して警告されている。これは重要な知識であり、
女性のライフサイクルに一定の影響を与えるだろ
う。

●けれど、生命の再生産の全体から見るなら、ど
れほど重要でも、このことは問題全体の一部でし
かない。

生命の再生産は、果たして、女性だけが行うもの
だろうか?

小学生も知っている生殖の原理。
生命の教育の第一歩は「男性の精子と女性の卵子
の結合によって受胎する」ということ。

この、生命誕生における、男性の役割が「女性と
生命の手帳」には、抜け落ちているのである。

女性の身体に起こる妊娠・出産に、男性の関わり
と責任を問わないままでは、むしろ手帳の配布に
よって、生命の誕生への誤った理解を強化するだ
ろう。

●むしろ必要なのは、「男性と女性のための生命
の手帳」である。配布すべき対象は、女性もさる
ことながら、むしろ男性である。
そこには何が書かれるべきか?

第一に、性的関係における、相互の人格尊重であ
る。DV,セクシャルハラスメント、レイプを見逃さぬ
ための、社会的約束の強調はどれほどしてもしす
ぎることはない。

第二に性行為に関わる病気感染と妊娠の知識、正
しい避妊の知識である。望まぬ妊娠の後に中絶を
して、その後、不妊症になるケースが多いと聞く。

女性の高年出産よりも、中絶後の不妊リスクを、
しっかり警告してもらいたいものだ。

薬店の店先で日光を浴びて販売されている安売り
のコンドームは、ピンホールが多くて避妊効果が
低下していることも聞く。

問題は、多数の若い世代が、病気と望まぬ妊娠、
中絶の中に放置され、それが不妊症にもつながっ
ていることだ。

「若い世代」が何歳なのか?その低年齢化を親た
ちの世代は常に遅れて理解する。

厚生労働省、文科省は性的経験の低年齢化、それ
に中絶とその後の不妊化の実態をどれほど把握し
ているのだろうか?

●「少子化」の不安に怯えて、女性の妊娠最適時
期を女性に広報する。一見、気の利いた対策と見
えるかもしれない。

けれど、すでに述べたように、「女性手帳」は、
むしろ生命再生産における男性の役割を見えなく
し、その責任をあいまいにすることに力を貸すだ
ろう。


家父長体制下では、子どもは「家の財産」であ
り、個人につくるつくらない、いつつくるなど
自由は与えられなかった。

今日では、こどもは個人の自発で作る作らない
決定し、カップルが協力して育て、社会全体
が支援すべきものである。

自民党の次世代政策には、このことが抜け落ち
いる。男女共同参画基本法の理念に逆行して、
倍政権の「女性の活躍」演説では、「三歳ま
でお母さんがしっかり育てる」ことが盛り込ま
れ、女性の「3年間育休」が提言されている。

その通り、安倍政権は、いまだに、子どもは「
女の問題」と考えている。

自民党長期政権下では、「女が子どもを産みた
らないから困ったもんだ」と片付けられ、「
少子化」問題を先送りにしてきた。

先進諸国はどこでも、子育てのための、保育園
充実など、社会のインフラを充実させ、カッ
プルがともに育児をすることで、この30間、
子どもの数をすこしずつ増やしてきた。

安倍政権は、この先例をどう見てるのだろう。
このままでは、さらに対策が遅れる。

現政権の、子育て政策の体質が古いことを「女
帳」がまたしても明るみに出す。

このことに気づかなかったのか?
それとも、党内で批判できないのか?
経歴の立派な森雅子少子化担当大臣!
目を覚ましてくださいね!


うらおもて・やまねこでした。


追記:産経新聞ウェブより:


女性の妊娠・出産には適齢期があることなど

を国民に広く啓発するため、内閣府の「少子

化危機突破タスクフォース」が導入を検討し

ている「女性手帳」(仮称)をめぐり9日の
参院内閣委員会で新旧の少子化担当相が火花
を散らした。

 質問に立った民主党の蓮舫元少子化担当相
は「全女性が対象ならば非常に危険だ。例え
ば同性愛者は手帳をどう受け止めるのか。結
婚や出産をいつするのか、しないのかは個人
が決めることだ」と批判した。

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