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2014年1月25日土曜日

やまねこ通信293号:男女共生ネット勉強会「今、お産を考える」菊地栄さん 人工化された生命再生産の近未来に要注意!


@@@やまねこ通信293号@@@

男女共生ネット勉強会「今、お産を考える」菊地栄さん
人工化された生命再生産の近未来に要注意!

今朝の8時。外の温度計はマイナス2℃。温かめである。

●本日、午後1時より、茅野男女共生ネットの第9回勉
強会を開きます。

上映とお話会: 震災の体験を経て 今、お産を考える
   DVD「みんなのお産 37人が語るお産といのち
講師:菊地栄・出産育児環境研究会

講師紹介:一般社団法人社会デザイン研究所特別研究員。
聖隷クリストファー大学非常勤講師。博士(社会デザイ
ン学)。公益社団法人誕生学協会顧問。「出産育児環境
研究会」代表。20102012年、衆議院議員(当時法務大
臣)政策秘書を勤める。アメリカ、ヨーロッパ、オース
トラリア、アジア、ブラジル、ミクロネシア諸島など、
世界15ケ国以上の出産を取材。受賞歴:01年池袋サンシ
ャイン写真公募展グランプリ受賞。07年平塚らいてう賞
奨励賞受賞。著書「お産のレシピ」学陽書房2009、「マ
タニティ・ヨーガ安産BOOK DVD付き」現代書館2005
「卵子ストーリィー」小学館2004、「イブの出産、アダ
ムの誕生」農文協1998他多数。

はじめに:
震災のあと、新しいいのちの誕生がニュースになりまし
た。多くの人々が犠牲になった被災地で、赤ちゃんの誕
生は人々に希望を与えました。「いのちの誕生」が希望
だということをもう一度確認することができたら、この
国のお産はもっと豊かで楽しいものになり、持続可能な
社会へ希望をつなぐことができます。お産の楽しさ、す
ばらしさを多くの人たちに語ってほしい。そう思って私
は昨年、全国を周り、お産に関わる方々にお会いして、
話を聴き、その言葉を1本のDVDにつなげました。改めて
お産とはなにかを考える機会になればと願っています。

本日の日程:
1 DVD「みんなのお産 37人が語るお産といのち
上映会 出産育児環境研究会・菊地栄
  質疑応答              (約50分)                           
               
2 『お産はいま 出産環境の変容』パワーポイント+資料           
   質疑応答               (約50分)                                                               
  休憩、アンケート記入         (約15分)
                                     
ギター演奏・松原弥生・第14回全日本アマチュアギタ
ーコンクール初出場で3位入賞
 (2013824日三鷹市芸術文化センター・風のホール)

3 フリートーク「いのちが生まれるということについて」                                 (約45分)

4 次回勉強会、読書会のお知らせ
終了後著者・きくちさかえサイン会  (約20分)                     

以上、勉強会資料の1ページ目をまるごと掲載しました。

●出産、子育て、マタニティー、リプロダクティブとはほと
んど縁がないままに生きてきたやまねこにとり、菊地さんと
の対話から得られるものは目からウロコの連続でした。

『イブの出産、アダムの誕生』(農文協1998)は、今日のト
レンドである病院での出産とは異なった様々な可能性を模索、
試行する書物です。水中出産を紹介した英国の産科医、助産
師、人類学者、アイヌの女性など国内と外国、何人のもの人
々へのインタビューからなる本。

著者きくちさかえの30代当時の志の高さと行動力に敬服する
と同時に、やまねこが思ったのは、出産の問題を掘り下げる
ことで見えてくる世界の大きな広がりとそれが危機にさらさ
れていることの気づきでした。

著者きくちさかえが目指しているのは、ただ単に、様々なお
産がありますよ、と羅列的に語る没価値的な人類学ではあり
ません。

そうではなく近代医学が当然のように推し進めている医師の
管理下におかれた人工的環境での出産がいかに人類の歴史の
中で異様なものであるのかを、おのずから浮かび上がらせる
ことでした。

●菊地栄の本を読み、対話することで、やまねこは次のこと
を考えました。

出産はもちろん、個人としての女性の身体に起こる出来事で
す。けれど個人の女は子どもを身体に宿すことで、ヒトとい
う種(しゅ)の保存のための媒体・道具となります。当たり
前と思えるこの事実をこの度はじめて思い直しました。

人工授精、体外受精は日常化し、今日ではiPS細胞を通じて生
命を人工的に作り出すことも近未来に可能となり、そこから
の莫大な利益を目論むグローバル資本の存在が見え隠れします。

ヒトという種の保存にあたって、女性の身体を無用とし、実験
室、工場で子どもを「製造」することが自動的に行われかねな
いトレンドを、私たちはどう受け止めたらいいのだろう?

まずは、専門家集団である医師と利益集団である企業、監督官
庁ばかりによって政策が決定されひとり歩きさせることは食い
止めなくてはならない。

人々がこの問題と真剣に向き合って語り合い、社会の合意を形
成することがどうあっても必要だ。

●話は変わるが、この国の原発建設は、多数派の市民がぼんや
りしている間に進んでしまった。電力会社資本、監督官庁であ
る経産省保安院、原子力学者集団が莫大な利益共同体をなして
癒着していた。電力消費者である市民たちは、法外な電気代を
支払うばかりで原発の実態はまったく知らされず知ろうともし
なかった。巨大利益をほしいままにした原子力ムラがどんなに
恐ろしい集団だったかを知ったのは、東電福島原発事故が起こ
った後、初めてのことだった。

同じことを、生命の再生産、リプロダクティブの未来にもたら
してなるものか!!

ちの男女共生ネットの仲間たちとともに、やまねこは、菊地栄
(きくちさかえ)の促しを正面から受け止め、本日を、このこ
とについて考える第一歩の機会にしたいと考えています。


すでに問い合わせ多数。無料託児の申し込みが7人。妊娠中の方
が誘い合わせて参加。助産師さんの参加もあり。
これまでにない盛況が見込まれます。

ご来場くださる方々は、どうか足元に気をつけておいでくだ
さいね。

松原弥生のギター演奏が、第2部の始まりにあります。どうか
お楽しみに。



うらおもて・やまねこでした。

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