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2014年2月20日木曜日

やまねこ通信296号:一日では融けない大雪、人々のミニマルな暮らし、自衛隊は災害救援に徹しよう!

@@@やまねこ通信296号@@@

昨日も今日もFacebookをのぞいている。
佐久市長のtwitter発信が評判である。やまねこ通信295
にコメントを寄せたやよいさんは、行政こそがtwitterF
acebookSNSを有効活用せよと促している。その通りだと
思う。

やよいさんややまねこたちの住む地域の市長はどうなんだ
ろう。何も起こらないとき、市長のことなど思い出すこと
はない。けれど事件や災害が起こったとき、首長の日頃の
活動が市民の前にさらけ出される。

●昨朝から大雪が止んだ後の雪かき情報がFacebookで伝え
られる。
FBの友人K池まきさんは、自宅から勤務先の書店まで6.4
をどうやって移動したかを報告。

「ナビタイムだと車で13分。2/19()710出発、到着は
840。歩くのと変わらない。都会の皆さん、田舎の渋滞も
恐るべしです」。

まったくですね。
車で普段13分の距離が1時間半かかった。人間の顔をした社
会主義ならぬ、人間の歩幅の雪国情報。このくらいミニマル
だと雪国を知らない人々にも分かりやすくなる。極微リアリ
ズム大歓迎。

豪雪が一日で融けると思ってる新都知事舛添サン、マスコミ
のみなさん、読んどいてくださいね!


●前回のやまねこ通信295号をメールでお知らせする際、
次のような怒りのコメントを記しました。

「五輪番組同じ場面を何度も繰り返し放映してる場合じゃな
いでしょ!
雪で孤立した集落、自動車が多数あって物流が停滞し食品の
品薄、高値に人々がさらされているのに」。

この怒りのメールに対して、怒りの共有を深夜にすぐさま返
信してきたのは原村のせつこさん。
そういえばせつこさん、「徹子の部屋」で老親の介護のこと
をお話になった模様がFBで語られている。見たかったね!

●雪の少ない吉備の国の生まれ育ちで東京に住むKきくこさん
は、どんなに大変なのか、質問かたがた見舞いの電話。

きくこさん、こうなのよ!
雪かきしても雪をどこかに持ち去ってはいない。道路はい
もなら2車線ですれ違い可能だけれど、今は半分が雪で埋ま
て一車線と化している。その足元は車の重みで圧雪状態。昼
になっても氷点下だから表面は凍ってツルツル。

時速10㌔でのろのろ運転し、対向車がやってきたら、幅の広
そうなところで停車し向こうの車をやりすごす。市内には通
行禁止の道が所々に見つかる。この中を移動するといつもの
510倍時間がかかる。

時折歩行者に出会う。凍りついた道を歩く歩行者にしてみれ
ば自分が転ばないだけで精一杯。

そこに向こうから車が・・・
途方に暮れて立ち止まる。脇に退きたくても除雪車の押しの
けた氷の壁がそびえて足の置き場がない。車が最徐行するの
に背を向け息を止めてやり過ごす。

このようなことが、まだ続きます。
毎年大雪の降る北陸地方などに比べて道路や除雪装置のイン
フラが甲府にも諏訪にも整っていないことが今回の被害を大
きくしています。

それに緊急の場合のリスク対応の見通しが、気象庁も運輸省
も鉄道会社も都道府県も警察も消防も甘かったこと。みんな
甘いから責任がないのではない。全員集合してしっかり反省
会を開き今後に備えて欲しいものです。

●さまざまな行事が中止になる。
毎週水曜日の星の杜YOGAのクラスは、足元がわるいので先生
から早めに中止のご連絡。

ぱれあ松本で2月23日(日)開催予定だった「私と男女共
同参画」。やまねこのお話とフリートークのイベントも中止
に。あずさ号は何とか動くようになったけれど、松本市内バ
ス便の回復見通しが立たないため中止が決定。
主催者はさぞかし頭が痛いことだろう。

●前回のやまねこ通信295号のコメントに佐久穂町の佳壽
子さんが電力を使わない暮らしぶりについて書いてください
ました。
佳壽子さんの家では石油ストーブ豆炭ストーブ、それに湯た
んぽをご利用とのこと。

少し前からやまねこも湯たんぽを愛用しています。
かねてから買い込んでおいた赤い湯たんぽ。熱湯を入れると
翌朝までほんわか温かくて乾燥しなくて良い気持ち。これま
でいったい何してたんだろう。

●甲府駅前のビジホに缶詰となったとよこさんは、今日よう
やく富士見の自宅に戻ることができました。先週の金曜日か
67日の雪害難民。(訂正:7泊8日でしたね!)
そこから解放されたとのこと。よかったね!!

けれど雪害はまだ何も終わっていません。

ところが孤立した集落の人々が残っているのに、軽井沢町か
ら自衛隊は引き上げてしまったとのこと!たった今Facebookより。

自衛隊は国内の災害救援に専心せよ!
国外の敵を作り出す活動を停止し、巨艦高額戦闘機の予算を国内
災害救援復旧に振り向けるといい!

災害多発の時代、自衛隊の方向転換以外に国民の命と国土を守る
道はないと思う。


うらおもて・やまねこでした。


2014年2月18日火曜日

やまねこ通信295号:豪雪をFacebookで追跡、6日間ホテルに缶詰

@@@やまねこ通信295号@@@

甲信地方を襲った豪雪被害を追跡して昨日半日を過ごす。

友人のとよこさんは甲府駅前のビジネスホテルで6泊目を
迎えた。あずさが運休、中央高速も閉鎖のため富士見の自
宅に戻ることができない。

付近のコンビニの棚がどんどん品薄になる。ホテルでは<
雪害難民>のために朝のおにぎりを出してくれたという。
幸い県立図書館が隣にあり時間を持て余すことはない。

いつどこで災害に出会うかわからない。そのリハーサルだ
と同宿者と語り合う。今回はリハーサルで終わってホント
に良かった。
車で無理に戻っていたら20号線のどこかでゆき暮れ立往生
したかもしれない。

Facebookフェイスブックにやまねこは登録しているけれ
ど、めったに開くことがない。ところが昨日は半日、Face
bookで豪雪被害を追跡した。

豪雪の中で人々がどうやって暮らし、豪雪が暮らしにどん
な影響を与えたかが分かってこんなに便利なものはないこ
とをこのたび知った。
                                         
Facebookは、人々がそれぞれの生きる現場で偶然見たこと、
感じたことを映像と言葉で発信する場である。それぞれの
発信に明確な目的があったりなかったり。

テレビが映し出すのは、何らかの目的に基づいて現場に派
遣された取材陣が取り込む事柄の映像の一部に物語をコー
ティングして生み出した仮想の現実である。

Facebookに比較するとテレビ報道のステレオタイプが鼻に
つく。同じ角度、同じ質問、同じ人脈、同じ結論。取材の
前と後で何も変わらない。番組編集側が定めた既定の結論
を探しに取材陣は各地に<取材>に向かうのだ。驚きがな
い。驚きがあってはならない。

●Facebookでは閉鎖中の中央高速の雪掻きボランティアに
参加し汗をかき腹ペコになった当事者の言葉が読める。大
量に塩を撒いて雪を溶かす。高速の事務所にうずたかく積
まれた塩の山の映像付き。恐るべき塩害の現場報告。

道路や駅の除雪作業がどこまで進んでいるのか、どこに問
い合わせたらいいのか分からない。けれどFacebookには様
々な地域での定点観測状況が寄せられる。見慣れた地域の
雪景色も。

商品が払底し空っぽになったスーパーの棚、山梨の西湖付
近の旅館が孤立し暖房の燃料も枯渇。救援を求めても警察
が入って行けないとの声が。
この豪雪は災害なのだ。その中に巻き込まれた人々は被災
民なのだ。

昨日長野県が災害救助法を適用した。
自衛隊派遣要請が常に後手に回っている。

●隣県の泉田新潟県知事は、雪害支援のため県職員を長野
県に派遣することを伝えた。さすが雪国、しかも東電と厳
しく対峙する泉田知事らしいと感謝。

その直前である。東京の舛添新都知事がラジオ出演。
「防災といえば今回の大雪も災害と言えると思いますが」
司会の宮根が質問。
「こういうのは大したことはない。一日で終わる話ですか
ら・・・」舛添知事は答えた。

九州出身の舛添知事。彼の目にも耳にも、ステレオタイプ
の経験則情報しか届かないと見える。孤立した山梨県は隣
なのにね。

日本海側でどんなに大雪になってもテレビでは天気予報の
時間にチラッと映し出されるばかり。
明日になったら溶けると思うのは子供ばかりではないらし
い。

●昨日いつも買い物するAコープに大雪後初めて赴く。午
3時頃。葉物野菜がほとんどない。入荷しなかったのだろ
うか?
「朝のうちに、大量に買い占めるお客がやってくるんです
よ」と店の人の返事。
「へえ~」

今回の大雪は日頃雪の少ない山梨を直撃した。長野県の交
通網は西側から開通している。本日のあずさ号が開通しな
いことは昨日決定。中央道はようやく諏訪南インターまで
除雪が終わった。けれどまだ徐行中でインターから外にで
ることは禁止。

これらのことを、すべてFacebookで知った。

明日は再度雪との予報である。
甲府駅前ビジホに避難して6日目のとよこさん、いつにな
ったら富士見に戻れるのだろう?


うらおもて・やまねこでした。



2014年2月16日日曜日

やまねこ通信294号:大雪の信州諏訪

@@@やまねこ通信294号@@@

昨日は前日に続き、信州諏訪地域にも大雪が降った。
二日間で約1mの深さ。

ここに住んで初めて本格的雪かきをした。初日の雪かきは
粉雪が積もったので手応えが軽く、あっという間に終わっ
た。かるいかるいと甘く見ていた。

ところがである。二日目、夜のうちに積もった雪が、前日
のやまねこの仕事をかき消してしまった。雪かきした跡形
もない。一面に1mの深さではないか。

新聞を取りに行かねば。こう思って硬質プラスティックの
大型スコップで雪を掻き出す。昨日に比べ雪が重い。
1mあけるのに何回のスコップか。回数を数え自分を励ま
しながら掘り進んでゆく。

10m進んでもまだ道路に届かない。
駐車場の車の屋根に1mの雪が積もってバスさながら。
するうちに気づく。
道路は新雪が積もったまま。除雪車がまだ入っていない。
すると新聞の配達はできないのではないか。

ごぼごぼ膝まで雪に漬かりながら念のため、郵便受けの前
まで行ってみる。
ない。
新聞は配達されていない。
やれやれ。
がっかりして家に戻る。

お茶を飲んで気を取り直した。
テレビをつけるとオリンピックのフィギュアスケートの映
像が。けれど画面周囲の豪雪情報に目が奪われる。
飯田、軽井沢は降雪記録以来の新記録。甲府は114セン
チだったか、観測史上初の雪。諏訪は75センチだったか。

あずさ号が全面ストップ。中央高速も閉鎖。ところが高速
に動けなくなった車が渋滞しているらしい。気の毒である。
国道20号線(甲州街道)も通行不能。除雪車の仕事が追い
つかない模様。

夕方、携帯電話に地域の有線放送、「広報ちの」の連絡が
文字情報で入ってきた。国道20号線で動けなくなった車の
ドライバーのため、急遽避難所が設けられた。1箇所が2
箇所にやがて3箇所になった。ドライバーたちは車を乗り
捨て避難所まで歩くのだ。

今朝になり、20号線山梨寄り金沢という土地の金沢温泉
(金鶏の湯)で、避難したドライバーは無料入浴できると
の知らせが伝えられる。

●さて、昨日は午後から夕方にかけ、友人たちとメールや
電話で連絡を取り合う。
ちづこさんのところは除雪車は来なかった。
たかこさんところは大きな道路から近いから除雪車の音が
した。
さかえさんのところは、少し標高が高いけれどやはり大き
な道路に面しているから除雪車が入った。

甲府の記録的雪に降り込められ、列車が動かないため駅前
ホテルに缶詰で三日目を迎えたおとよさんの話も。

除雪車が来ない箇所は消防や救急車など緊急車両も入れな
い。こんなことが起こるのだ!

何よりも恐いのは停電である。燃料が灯油でもガスでも、
作動に電力が必要な暖房具だと、停電したら使えない。
電話もパソコンも、停電したら使えない。車が動かない陸
の孤島で暖房が切れ、真っ暗になったら困るよな!厳しい
な!
こんなことを仲間と語り合う。

テレビ画面に停電の集落の名が出ている。
修繕に出した石油ストーブが来週木曜に戻ってくる。
急にその日が待ち遠しくなった。

●やまねこが寝床に着いた頃、除雪車の音がした。家の前
の道路を往復していた。

朝になり除雪車の仕事を見た。
昨日やまねこが雪かきした駐車場に、1mを越える高さの雪
が山脈をなしていた。
道路の雪を周囲に押しのけ、雪の塀を築いてゆくのが除雪車
の仕事である。

やれやれ。
除雪車が置いていった重くて固い雪をかき分け、2日分の新
聞を取りに行かねば。

●初めて足を踏み入れた頃、この地は雪が少なく空気が乾燥
してアイススケートが盛んな土地だと聞いていた。その通り
であり、五輪選手が輩出している。

ところが、10年ほど前から、<異常気象>が相次ぎ、雪の量
が多くなった。それにして今回のように1mも積もったのは初
めてである。

●ただ、日本海側の富山の冬と決定的に違うことがある。
富山では冬の間は毎日曇天が続き傘を持たずに外出することは
ない。雪が降っても止んでも湿度が高く至るところが濡れてい
て雨靴を欠かすことができない。

諏訪地域では、地上に真っ白な雪が積もっていても、空が真っ
青に晴れ渡る。車の下の雪が積もらないところはカラカラに乾
いている。

最初のうちは、雪と青空のコントラストに目を疑った。
信じられない思いだった。

今朝は軒のつららに日差しがあたり、光のすだれのようにキラ
キラ輝いていた。

目下、樹木の高い枝に積もった雪を風が巻き上げ、あたり一面
雪が真っ白に舞っている。


うらおもて・やまねこでした。