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2014年5月1日木曜日

やまねこ通信297号:「女性の貧困、悪いのはあなたじゃない」、「さまざまな事例」に感動が!

 @@@やまねこ通信297号@@@

「女性の貧困、悪いのはあなたじゃない」
「さまざまな事例」に感動が!

3月の季節はずれの大雪の頃から、諏訪地方の桜のシーズンまで、
季節が進んでいる。今年がもう、三分の一終わった。

この2ヶ月、やまねこの棲家に友人の訪問が相次いだ。
友人の来訪目的はまずもって、4月26日(土)開催のちの男女
共生ネット第2回総会と第10回勉強会の準備であった。

総会の準備は、前年度の行事報告と決算、次年度の行事予定と予
算文書の作成である。言ってしまえばこれだけの文書作成に、結
構な手間と時間がかかる。これまでさまざまな総会の書類を用意
したさちほさん、それに会計のやよいさんに、今度もまた大いに
助けられた。会計監査のたかこさんの印鑑をもらってほっと一息。
当日の議長は、まちこさんが快く引き受けてくださった。書記は
さかえさん。

●次は、ちの男女共生ネット第10回勉強会「女性の貧困、シン
グルマザー、単身者、高齢者」の準備である。
「女性の貧困」のテーマは、2013年2月、長野県男女共同参
画センター・あいとぴあのセミナー(き・い・ち・ごの会主催)
で行った発表の続編である。その折には、かやのさんに大いにお
世話になりました。

あいとぴあでは、丸岡秀子の紹介を兼ねた勉強会だったため、途
上国型の貧困と先進国型の貧困の比較にポイントを置いた。今日
のこの国の社会における女性の貧困の実態については、インター
ネットで見つけたルポの出典を示しながら、コピーすることです
ませた。
第10回勉強会は、そこからのバージョンアップであった。 

●4月26日(土)は、初めての午前の開催であった。
午前9時~10時総会、10時~12時勉強会の日程。
「女性の貧困、悪いのはあなたじゃない!シングルマザー、
単身者、高齢者」のタイトル。
 
 以下、そのあらましをお伝えします。
・女性の貧困は見えない問題であり、当たり前と思われていた。
・女性は結婚して「男性稼ぎ主」に養われるものとみなされた時代
が長く、この現実が崩壊しつつある今日なお、社会制度は以前のま
まである。
・結果、生活を支えるべき女性の収入は正社員でも男性の6割台、
パートでは4割台。
 働く女性の53%がパート派遣などの非正規雇用。4割以上が年
収200万円以下のまま。
 
ILO(国際労働機関)憲章の前文には「同一価値の労働には、同一
賃金」の原則の承認について書いてある。

 日本社会で、「同一価値労働、同一賃金」という当たり前の原則
を主張する女性たちは、「過激派」としてバッシングを受け、この
10年間バックラッシュの標的だった。

勉強会の目的は、男女賃金格差がこんなにひどく、子育て中の女性
が雇用されないこの国の実態をまずは共通理解とすることであった。

●今回の勉強会では、若い女性の貧困の実態を、会員のみわさんが
調査した。40代前半のみわさんは、旧友や元職場の同僚から聞き取
りをした。聞き取りは初めての経験だった。

みわさんがもたらした事情がパワーポイントで発表されると、比較
的中高年に傾いた参加者たちの間にため息がもれ、若い女性たちの
おかれた現実を前にして目からウロコがざくざく落ちる音がした。

●反貧困ネットワークの副代表・雨宮処凛は<プレカリアート>を
自称している。プレカリアートとは、不安定な状態の暮らしを余儀
なくされ常態としている人々のことである。「危うい、覚束ない」
などの意味のプレケアリアスという英語形容詞から作り出した新語
としてやまねこは理解している。

マルクス経済学用語で無産階級を意味するプロレタリアートに似通
った音なので、類似の連想と差異の違和感とともに使われ、今日の
若者たちがおかれた非正規雇用、派遣切り、ネットカフェ暮しなど
の不安定な生活状況にある人々を端的に現す名称として利用されて
いる。

プレカリアート状況は、どちらかといえば大都会の現象とやまねこ
も思っていた。ところが、みわさんの調査結果に耳を傾けるうち、
地方都市でもめずらしくない現象であることに気づいた。テレビが
描く事柄は、実は身近な出来事であることをみわさんの報告が知ら
せてくれた。これが今回の勉強会の大きな成果だった。

前回、第9回勉強会は「震災の体験を経て 今、お産を考える」と
のテーマで、DVD「みんなのお産 37人が語るお産といのち
を鑑賞し、きくちさかえさんのトークを聞いた。

著書が多数ある出産学の専門家としてのさかえさんの知名度もあっ
て、いつもの勉強会と違った方々が多数参加され、その数は他の勉
強会の2倍だった。その折のフリートーク体験が、みわさんを今回
の報告という初体験に導いた。

ネットの仲間の発表から刺激を受け、自分の飛躍につなげるという
スゴイ好循環が始まった。これからも続くといい。
ちの男女共生ネットを開始して、ホントによかった、とやまねこが
思った瞬間である。

当日の資料表紙が、ちの男女共生ネットのブログに掲載されていま
す。ご訪問ください。
http://ameblo.jp/gender-equality-chino/



うらおもて・やまねこでした。

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