ページビューの合計

2015年6月30日火曜日

やまねこ通信317号:安倍政権のビッグブラザー:戦争法案の裏で、批判的思考育てる文系学部を縮小廃止、

@@@やまねこ通信317号@@@

安倍政権のビッグブラザー:戦争法案の裏で批判的思考育てる文系学部を縮小廃止、


集団的自衛権を憲法解釈で可能とし、戦争の出来る戦前体
制への「逆走」がやまない安倍政権の向かう先は、外交、
防衛問題にとどまらない。

▲下村博文・文部科学相が、国立大学学長を集めた会議で、
大学の入学式や卒業式での国旗掲揚と国歌斉唱を要請した。
16日のこと。

テレビで下村文科大臣は、「決して強制ではありません」
と薄笑いを浮かべた。

学長たちはどう受け止めただろう?
「会議後の学長らは厳しい表情。琉球大の大城肇学長は
「学内で問題提起しようと思うが、かなり混乱すると思う。
集団的自衛権の議論や基地問題ともリンクして、大学改革
とは違う所に話が飛んでいきそうな気がする」。50年の
創立以来、慣例で国歌斉唱や国旗掲揚はしていない。「個
人的には棚上げにしておきたい」と複雑な心境をのぞかせた」。
(毎日新聞)

滋賀大の佐和隆光学長は「納税者には(国立大としての)
責任を果たすべきだと思うが、国の要請に従う必要はない」
と強調した。文科省によると、今春の卒業式で国旗掲揚し
たのは74大学、国歌斉唱は14大学だった。

▲実は、国旗・国歌の要請は、「国家への忠誠心をシンボ
ルで表現すること」であった。その裏にもっと切実で深刻
な問題が潜んでいると、やまねこは思う。

国立大学は「リアルでの忠誠・従属」を、文科省から迫ら
れている。それは人文社会科学系や教員養成系の学部の廃
止、他分野への転換である。

国立大は中期計画(16年度から6年間)を作り、大臣の
認可を受けなければならない。

「交付金をもらえないと困る。今後、人文社会科学系の学
部の定員は減らさざるを得ない」と複数の学長が述べた。

▲つまり16年から始まる6年計画で、文科省の仰せの通りに
文系学部を縮小廃止しないと、認可が得られず、交付金が
消えるから、大学の運営に差し支える。だから言われる通
りにするしかない。

このような背景があるから、大臣は手を振り上げる必要が
ない。薄笑いを浮かべても実質は「強制」となんら変わり
がないと、学長たちは受け止めているのだ。

▲人間、社会、世界はどうあるべきかを考えること。これ
までどうだったのかを記録し、間違いをどうやって改めた
らいいのかを批判的に思考すること。このような思考がな
かったら、ひとは機械の部品となんら変わらない。ひとが
自己を疑い、振り返るための思考を促すのが文系の学問で
ある。

このような学問は、大学で学ばなくていい。
科学技術でカネが儲かる方向に大学を転換させよう。
予算が欲しい研究者、大学は、成果至上主義、利益至上主
義を貫け。

安倍政権はこう考えている。

これから生まれる子どもたちが、モノを考えることがなく、
言われた通りに機械を操作し銃を撃つだけのロボットであ
ればいい。批判精神を持つことは許されない。ごく少数の
「エリート」だけがひとびとに見られることなく社会を支
配する。

オーウェルの未来小説『1984』の「ビッグブラザー」
そっくりの世界が透けて見える。

こんな社会に誰が住みたいと思い、子どもを育てようと思
うだろうか?



うらおもて・やまねこでした。


2015年6月29日月曜日

やまねこ通信316号:「生命を育てるイクメンは、戦争に反対です!」

@@@やまねこ通信316号@@@
「生命を育てるイクメンは、戦争に反対です!」

昨日、「戦争をさせない1000人委員会・ちの」の署名アク
ションを行った。晴天にめぐまれ買い物客に話しかけやす
い日だった。「1000人委員会・信州」の小さなのぼり
旗があまり目立たないけど2、3本。

「なんて呼びかけたらいいの?」
活動のしろうと集団である。

「戦争法案反対の署名をお願いしまーす」
「集団的自衛権反対の署名をお願いしまーす」
「国に提出しまーす」
次第に言葉が定まっていった。

スピーカーは使わない約束である。
ひとびとを「動員」する指導者から、「ああしろ」「こお
しろ」と言われること、あまり好きじゃないから、やまね
こたちは手作りのおぼつかない歩みを始めた。

▲署名したのは、どんな方々だっただろう。
女性も男性も、若者も高齢者も混ざっていた。中年
の男性もいたし若い女性、男性もいた。関心を持つ
ひとびとがどんな「タイプ」かは、いちがいには言
えないと思った。
子連れの夫婦が署名してくれると、ああよかったと
思った。家族の代筆をしようとして電話で確認を取
る人もいた。代筆はOKである。
一方、顔を背けて通り過ぎる夫婦、家族も少なくな
かった。「反対ではない」と小声でつぶやき立ち去
るひともいた。腹の中で迷っているのが顔にあらわ
れるひともいた。
1000人委員会・すわ」は知名度が低かったかもし
れない。
1時間半(11時ー12時半)で約300筆の署名
が集まった。

署名を呼びかける側は18人だったかしら。岡谷富
士見茅野それに松本からも署名活動初参加の友人が
駆けつけた。
呼びかける側は半数が女性だった。

▲「戦争をさせない1000人委員会・すわ」は、呼びかけ人
の40%が女性である。55人の内女性22人(14.10.20.現在)。

戦前体制へと「逆走」する「男のロマン」の安倍政権を
批判する市民運動が、戦前戦中体制そのままの男性ばか
りの活動でいながら、それをおかしいとも思わなかった
ら、この国の未来はないと思う。

▲「「護憲」の側に立つ皆さん、憲法を守りましょうよ!」
憲法に保証された男女平等!?
  
女性の多数が今なお非正規雇用、子育て中は就職できず、 
シングルマザーの苦難を放置、正規雇用でも企業官公庁で昇
格困難、勤労現場は長時間、勤務の男性中心社会、子育て困
難で女性が退職、地域の町内会も男性中心、PTA会長は男性、
12年総選挙後安倍「女性の輝く」内閣女性閣僚たった5人、
1000人委員会の呼びかけ人の男女比は?

やまねこはこう呼びかけた。このウイットがどんな反響をも
たらしたかもたらさなかったかは、まだ確かめていない。
(ノー!「戦争する国」生かそう!平和憲法 6.19上伊
那大集会、宮田村村民会館・大ホール)

▲共働きはほとんどの家族にとり必要不可欠である。非正規
雇用者同士、いつリストラに見舞われるかもしれない正規雇
用者同士が結婚すれば、男性も女性も職業と同時に家事育児
を分担しないでは済まされない。その中、育児する男性を特
別扱いしてもてはやしたイクメンという言葉は、まだ有効な
のだろうか。

▲1955年第1回母親大会の開会式で丸岡秀子は宣言した。

「生命をうみだす母親は 生命を守ることをのぞみます」

2015年、1000人委員会は信州からこう発信する。

「生命を育てるイクメンは、戦争に反対です!」

このスローガンが、地方都市の「地域創生」に大いに役立つ
ことをやまねこは信じて疑わない。



うらおもて・やまねこでした。

2015年6月28日日曜日

やまねこ通信315号:本日茅野で署名アクション、フェイスブックと市民たち、天変地異と『オイディプス王』


@@@やまねこ通信315号@@@

本日茅野で署名アクション、フェイスブックと市民たち、天変地異『オイディプス王』

前回のブログからはや3ヶ月、遅めの春が走りすぎた
と思う間もなく梅雨時に。

全国的に「見たことのない」豪雨、竜巻もどきのダウン
バーストなどが空から襲いかかり、豪雨が土砂を押し流
すかと思うと、ひんぱんな地震、火山の噴c火が大地を揺
るがし予断を許さぬ毎日が続きます。

古代の人々なら、天の怒りを招いた「人災」を探り当て
るべく、デルフォイの神殿でアポロンの神に伺いを立て
たかもしれない。

ギリシア悲劇、ソポクレスの『オイディプス王』は、こ
のようにして始まる。アポロンの神託はこうだった。

「この地には、ひとつの汚れが巣くっている。さればこ
れを国土より追いはらい、けっしてこのままその汚れを
培って、不治の病根としてしまってはならない」

これを受け止めたオイディプス王は、家臣に徹底した調
査を命じ、口をつぐむ預言者に語らせる。預言者は語る。

「汚れのもとはあなた自身だ。父を亡きものにしその妻
である母と結婚したのは」

これを聞いたオイディプスがことの真偽の追求をさらに
命じると、追求の手がすべて自身を指していることを知る。

オイディプスは「もはやすべてを見尽くした」と我が目
を母にして妻の髪飾りの針で突き刺し、自身を追放する旅
に出る。

これがオイディプス王の責任の取り方であった。
「国難」に対する最高権力者の責任の取り方を考えるとき、最
も直接的で徹底した仕方としてまっさきに思い浮かぶのが、
オイディプス王である。

▲さて、憲法を変更して戦争が可能な国にしようとの勢
力が、国会の議席を増やすことに対して警戒心を抱いてい
たが、今の現実は、それどころではない領域に禍事(まが
ごと)が溢れ出している。

憲法改悪するまでもなく、憲法解釈を変更し、安保条約の
「日米地位協定」の下に平和憲法を置く法案を、安倍政権
が国会に上程したのだ。

「アメリカの戦争のお手伝いをいつでもいたします」。安
倍「忠米」首相は米国議会で約束してきた。その後始末で
ある。

こうした安保関連法制に対して、自民党が推薦した憲法学
者長谷部恭男氏始め、3人が国会で「違憲」証言した。その
後、憲法学者132人が違憲と判断、その疑い12人。わず
か3人ばかりが違憲の疑いはないと回答したのも当然のこ
とだ。(報道ステーション)

▲国会を約3万人が取り巻いた。23日のことである。その他に
も連日、様々な呼びかけで人々が集会を開いている。

安倍首相のお友だち籾井会長が就任し大越キャスターが3月で
異動してから、NHK9時のニュースは影の薄い番組になって残念。
ところが、このデモを報じたので驚いた。

▲60年安保当時、国会を取り巻くデモは、政党を背景にも
つ大労組、組織された学生運動(全学連)が中心だった。

70年安保当時のデモは、全国的な学園闘争の時代。ノンセク
トラジカルの学生が中心だった。

ところが、2011.3.11以後、政党、大労組の「動員」ではな
いデモ参加者が増えた。様々な市民運動、組織されない勤労
者、一般市民たちがツイッター、フェイスブックなどのSNS
で呼び交して集会に集まるようになっているらしい。

非正規雇用、会社帰りの子連れ女性、家族連れの若い勤労者
たちが、「黙っていられない」「自分の眼で見届けたい」と
の思いで集会に参加している。

残念なことに、テレビはほとんど報道しない。フェイスブッ
クから発信されるリアルタイム情報がやまねこには大いに役
立っている。

本日、昨年春先に立ち上げられた市民団体「戦争をさせない
1000人委員会」の地域版「戦争をさせない1000人委員会・すわ」
の署名アクションをおこないます。

6月28日(日)11時~12時半
 場所:茅野郵便局向側のメリーパーク内、
 食品スーパーデリシア前。

 動員された活動家ではなく、1000人委員会の呼びかけに同意
した一般市民が、署名を集めます。

署名は、安保関連法案の廃案を求める要請文。
宛先、内閣総理大臣・安倍晋三、衆参両議院議長。

来週、
7月04日(土)11時半~1時半
 場所:岡谷市イルフプラザ前。

自民党の若手勉強会で、「沖縄の2新聞をつぶせ」など報
道の自由を嘲る発言がなされました。集会責任者の青年部
長一年間の更迭と、見え透いた尻尾切りで幕引きをすると
の自民党の姿勢です。

このまま黙ってられないとお思いの諏訪地域のみなさん、幸
いの晴天です。メリーパーク、デリシア前を人々の波で賑や
かにしましょう。



うらおもて・やまねこでした。