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2015年7月15日水曜日

やまねこ通信324号:大日本帝国に陶酔する安倍晋三、マリアナ海戦の大敗、「技術軽視」もういい加減にしろ!

@@@やまねこ通信324号@@@

▲憲法学者木村草太氏は自らを憲法についての「技術者」
と呼んでいる。
一昨日、国会の委員会に招致され証人として発言した。
木村草太氏ら憲法学者の多数は、安保法制を「憲法違反」
と判断している。憲法の運用の「技術者」がこぞって「
違反」とレッドカードを挙げた法案が本日、数を頼んで
委員会採決強行の見通し。

技術者たちの圧倒的多数が「ノー」の判断を突きつけた法
制を強行すること。これが飛行機や列車や自動車なら、空
中分解や大事故につながるだろう。

海外はこの憲法歪曲をどう思うだろう。このリスクに対す
る想像力ない自民党、それに「生命を大事にする」はずの
公明党のひとびと。

▲こうした「技術者」の軽視、警告無視の前例は、どこか
で聞いた覚えがあるぞ!

その通り。この国が大日本帝国として戦ったマリアナ海戦。
そこで日米の勝敗を分けたのが、「技術」の差だった。技
術の利用する能力がなかったために、大日本帝国は崩壊し
た。
(「NHKスペシャル太平洋戦争・第3集エレクトロニクス世
界を制す(1993年)」の再放送。7月12日(日)午後)。

大日本帝国の敗戦を決定的にしたマリアナ海戦、それは19
44年6月19日から20日にかけ、マリアナ諸島沖、パラ
オ諸島沖で行われた海軍の空母機動部隊の戦闘だった。

あ号作戦と名付けられ総力をかけた決戦で帝国海軍は大敗。
3隻の空母、300機の搭載機、搭乗員の多くを失って再起不能
となった。

一方、勝利した連合軍はフィリピン、沖縄進攻の重要拠点を
獲得。アメリカはマリアナ基地から出撃して日本本土空襲が
可能になり、潜水艦でフィリピン進攻に必要な要地攻略が容
易になった。あ号作戦の失敗で東条英機内閣は総辞職。

先ごろ、明仁天皇美智子皇后が、先の大戦で生命を失った「
すべてのひとびと」の霊の安らかを祈ったのは、この海域だ
った。

▲マリアナ海戦は、米国の通信技術の高さ、兵士戦闘機を無
駄に失うまいとする合理性と、大日本帝国の組織能力の低さ
を「精神主義」でごまかした戦いの場だった。

米国はパイロット養成に2年を要し2億円のコストをかけた。
ヘルキャット(地獄のネコ)という名の米軍戦闘機は、零戦
を真似たものだった。だが決定的違いがあった。零戦にはな
かった操縦席背中に分厚い鉄板がついていたのだ。重量が重
くなる。けれど米軍は操縦士と航空機を節約した。

▲一方、大日本帝国海軍の零戦の飛行士は「何も知らない者
が隊長」だった。零戦では未熟な操縦士が、操縦、敵機偵察、
銃撃のすべてを一人で行った。戦闘機の燃料タンクにも防御
はなかった。

重い防御装置をつけるかの会議で、参謀の源田実は発言。

「大和魂で突貫しなくては。うんと軽くて良い飛行機でこの
戦争を勝ち抜こう」。

▲通信技術を何よりも米軍は重視していた。今日利用されて
ると同じ360度の視界をもつレーダーがマリアナ海戦で登場
した。

さらに「VT信管」という新しい武器が登場した。これは15
圏内に電波を出し、敵機が現れると爆発。敵機に信管が命中
する必要はなかった。信管の爆風、欠片が当たるだけで敵機
は墜落した。

この防衛機器は、3万人の科学者、カーネギー研究所など民間
の力を結集して開発された。命中率高く、2G(重力の2万倍)
にも耐える信管だった。

1942年「VT信管」実用化試験が成功。命中率の高さから、戦
闘の様相が激変した。現在すべてのミサイルで利用されてい
るこのVT信管は、マリアナ沖で初登場した。

▲これに対する大日本帝国海軍は、どんな装備をもっていた
のか?驚いたことに、日本軍は電信が使えず、敵機を目視す
るのみ。マリアナ海戦で、防空体制の弱点を米海軍の前にさ
らけ出す。

マリアナ海戦に勝った米軍はつぶやいた。
「これほど被害の少ない戦闘は戦史上はじめてではないか?」

▲零戦がいまなお、英雄崇拝の対象となっている。零戦はいっ
たい、どんな戦いをしたのだろう?
まず、太平洋の真っ只中において作戦する母艦から発艦した艦
載機零戦が、敵艦隊攻撃後、再び母艦に戻ってくることは、敵
を攻撃する以上に難しかった。

▲通信設備のない戦闘機は、惨めな戦闘をするほかなかった。
特に単座機である爆装零戦は、搭乗員が攻撃や爆撃だけでは無
く航法をも担当する為、負担が大きく、それ故に独力で戻って
くることは難しかった。そのため、アメリカ側に撃墜されただ
けでなく、洋上で機位を失し燃料切れで母艦に帰投できなかっ
た母艦機も相当数あったと考えられる。 長距離飛行により生
ずる時間経過によって、索敵機が発見した目標位置の誤差が拡
大し、未錬成の搭乗員では目標を発見し難い恐れがあった

▲さらに恐ろしい失敗が・・・
母艦の索敵機の一部は、緯度変更に伴う磁針の訂正をしておら
ず、第58任務部隊の位置を誤って報告した。その結果、日本艦
隊は米機動部隊が二群いるものと取り違え、実際には米艦隊の
いない方角に乙部隊を中心とした100機近い航空機を差し向けて
しまった。これらの攻撃隊は、米艦隊に会敵できず引き返した
が、それでも少なからず未帰還機を生じた。また、一部はロタ
島等にある日本軍飛行場に着陸する直前に攻撃されたりして損
害を出した。 以上の事も、艦載機が損耗する一因となった。

さらに。戦闘機の兵士は攻撃が訓練の主体なので列機は指揮官
機の後ろについて行く考えが強く、指揮官機が墜とされると、
もうどちらへ行ってよいのかわからないものが多かった。652
空飛行隊長岩見丈三によれば、戦術行動などは机上訓練であっ
たという。(以上、Wikipediaを参考にした)。

▲ところで、当時の大日本帝国の通信技術は、米国に比して、
こんなにも遅れた水準だったのだろうか?

実は、技術力は高かった。国際連盟を日本が脱退するまで、海
外の学会誌に日本の高度な学術論文が掲載されていた。だから
米国は日本の技術力を警戒していた。ところが実際の戦闘機は、
軽いばかりが能で、人命を軽視したものだった。

▲どうして日本の戦闘機は、高い通信技術を生かせなかったの
か?
大日本帝国では、陸軍、海軍、官庁など部門間のナワバリがひ
どかった。新しい技術はすべての部門で利用されるのではなく
、部門間の抗争のタネになるので「面倒なもの」として放棄さ
れてしまった。

技術者も技術も優れていた。ところが、高い技術を応用するに
必要な水準に、軍隊、官庁、政府などの社会組織が到達してい
なかった。結果、技術者のすぐれた提案を、軍部がはねつけて
しまった。

▲「集団的自衛権」を可能にする安保関連法案を上程した安倍
政権。この国の憲法の「技術者」は水準が高い。ところが政権
の水準が、「技術者」の指摘を受けれる知的水準に到達してい
ない。

A級戦犯の孫である安倍晋三の快楽と恍惚の日!
安倍晋三にとり、この国が大日本帝国の戦前戦中体制に近けれ
ば近いほど、「一家のロマン」を実現する「栄光の道」につな
がるのです。「偉大な祖父」岸信介と自己を一体化する心理学
的内面的動機で強行採決。

2万人、3万人のデモ隊を「物ともせず」断固自分の「信念を
貫いた」「偉大な祖父」とついに一体化したボクちゃん!

▲「岸・安倍一族」「栄光」の物語を垂れ流すのは、いい加減
にしてくれい!!



うらおもて・やまねこでした。

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