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2015年8月2日日曜日

やまねこ通信328号:「1000人委員会・すわ」米国の要求をはねつけたカナダの教訓


@@@やまねこ通信328号@@@

「1000人委員会・すわ」米国の要求をはねつけたカナダの教訓

連日昼間は35度以上、夕方にはスコールもどき、バケツ
転覆状態の大雨、昨晩はそれに加えて雹が降った。上空と
の温度差が大きいのだ。突風が樹木をなぎ倒し、ビーナス
ライン北山周辺では、夜6時ころから停電、12時過ぎて
も回復しなかった。

一週間前のイベントです。
1000人委員会・すわ「小さな勉強会」第1回が26
日(日)諏訪市公民館で開かれた。準備した会場が約50
人でほぼ満席。

1時間トーク「安倍政権・集団的自衛権――沖縄から考える
」の後、グループ討論をした。参加者を8~10人のグル
ープに分け、記録者とまとめ役を各グループに作る。最初
のひとの発言についで順番に思うことを語る仕組み。トー
クの後、会場に残った全員が発言機会を得られた。
この仕組みを指導したリーダーは40代女性。

討論ではそれぞれの活動経験が語られた。沖縄で暮らした
経験を若い女性が語った。地域のさまざまな動きについて
の発言が語られた。

どのグループでも討論が進んだ。リーダーの働きかけが成
功した。初対面の市民たちが共通の目的に向かって真剣に
語り合う。政治集会でこんな試みがこの地域で行われたこ
とがこれまでにあっただろうか?

終わってから、「良い会だったね」の声が交わされるのが
聞こえた。

解散後、司会者からメールが来た。
「みな、いい顔してお帰りになりました」。

グループ討論リーダーのメール。
「トークと出席者のみなさんに助けられました」。

1時間トークのやまねこは、トークのレジュメを開会の直
前に届けて、スタッフの気を揉ませた。(ゴメンなさい。
ところがそんな事態にも司会者は動じず、「アクシデント
対応抜群」の力を示した。

1000人委員会・すわ、「第1回勉強会」は、司会、1時間
トーク、グループ討論リーダーがすべて女性だった。男性
たちは裏方に回った。

▲今後の活動の方向が語られた。参院選に向け諏訪地域選
出の与党議員たちに安保関連法案撤回を求める抗議のFA
Xをしよう。公明党・創価学会の議員に働きかけよう。

友人に語りかけてみよう。「小さな勉強会」を開こう。意
見の違う人と話す機会を増やそう。「どうせ、ダメ!」と
思わずに、ひとりでも多く声をかけよう。
こんなことを申し合わせた。

▲「安倍政権・集団的自衛権・沖縄から考える」はこんな
トークだった。

沖縄とは何か?
「慰霊の日」、会場に出席した安倍首相に対し「帰れー」
の怒号が期せずしてわきあがった。NHKは報道しなかった。
やがて「ヤジを飛ばしたのは県民ではなかった」とのデマ
がネット上に登場。自民党議員「文化芸術懇談会」で安倍
首相のお友だち百田尚樹が「沖縄の2新聞つぶれてもらわ
ねば」発言と基地の地主はヒルズ族とのデマ発言。あいも
変わらぬ沖縄経済は基地が支えると同類のデマを語った。

実際には基地経済は今では7%未満。
沖縄で何が起きているのか!テレビは報道せず、この国の
市民は無知の中に置かれながらそれと気づかぬまま。

▲沖縄国際大学に米軍機墜落、少女に対する集団暴行事件。
県内で米軍が起こした事件に対して、日本国の沖縄県警は
立ち入りが許されず捜査権が及ばない。沖縄は米軍基地が
所在するだけの場所ではない。日本の警察権の及ばない場
所、言い換えれば沖縄は米国の植民地なのだ。


沖縄県が植民地なら日本国だって植民地!日本は「主権」
のない国なのだ。沖縄からこの国を眺めると永田町がどこ
を向いているかが理解しやすくなる。

▲安倍首相は米国議会で安保関連法の成立を約束。首相が
米国議会で「忠犬」よろしく約束。これこそ「宗主国」に
対する植民地の姿勢に他ならない。

▲果たして「安保体制だから仕方ない」のだろうか?
「安保体制」をはねつけた国々はないのか?
あるのです。カナダです。

カナダには米国の不当な要求をはねつけた歴史がある。歴
代のカナダ首相が対米姿勢を変えず、幾代にもわたって抵
抗を続けた。結果、米国はカナダ支配をあきらめた。カナ
ダのピアソン首相はベトナム戦争悪化の時期、北爆反対の
演説をした。(孫崎享『カナダの教訓 超大国に屈しない
外交』(PHP新書))。

2003年イラク戦争でもカナダは参戦しなかった。「参
戦する合理的理由がない」との理由。前年にカナダのイラ
ク戦争参戦の3条件をクレティエン首相が公式に発表した。
1 フセインが大量破壊兵器を保持していること。 
2 それを使う意図があること。
3 国連の支持があること。

この3条件が満たされなかったため、カナダは参戦しなか
った。04年、米国公的調査団が「イラクには大量破壊兵
器はほとんどない」との報告。

「巨像アメリカの隣で生きる国」カナダは、隣人米国が間
違った選択をしないように「友情ある説得」をしてきたし、
これからもするであろう。

「日米安保条約」を締結している日本こそ、カナダを見習
ったらいいのだ。歴史が違うのは当たり前。まったく同じ
歴史と社会の国などありえない。応用力を働かせるといい。

▲ドイツ国内には米軍基地がある。第二次大戦後、米軍は
基地の外でドイツの主権を侵害してきた。ドイツは米国と
の長くて困難な交渉を開始。その結果、今ではようやく、
米国は基地利用だけで、その土地がドイツの主権であるこ
とを認めるようになった。「この国の主権はドイツにある
のですから」。ドイツの担当者が胸を張って語ったのを
「報道ステーション」で見た。

▲「安保法案」強行採決への怒り!寂聴、美輪明宏が怒る!
瀬戸内寂聴、美輪明宏の対談を引用。

美輪さん。「どんなことがあっても死ぬなよ」と叫ぶ母親
が憲兵に突き飛ばされ、鉄柱にひたいをぶつけたという。
「戦地で死んだ息子が最後に見た母親が、憲兵に突き飛ば
されて血だらけになった姿。」「今また、同じことをやろ
うとしている。責任が重いのは選挙民。」

寂聴さんが最後、「いい戦争はない。戦争は集団人殺し。
命をかけて反対する」「長崎と広島は世界にない、原爆の
ひどい被害に遭っている。みなさんが先頭に立って戦争に
反対してください」。

▲「安保法制」反対をするのは「護憲派」ばかりでない。
7月25日(金)7万人国会を取り巻く。公明党・創価学
会デモ参加。参議院選挙の区割り変更に公明党反対。参院
選を1年後に控え、自民・公明議員の不安。

公明党の支持母体創価学会は仏教徒の団体。どうして仏教
徒が戦争のための憲法解釈に賛成するのよ!目を覚まして!
こう思っていた矢先、遅ればせながら。

▲新国立競技場「白紙撤回」後、政権の舞台裏明るみに!
NHK日曜討論:稲田政調会長。「首相の英断で白紙撤回!」
野党:「下村文科大臣は更迭だ!」「首相は責任をとって
辞職だ!」「民主党政権の政策をどしどし廃止した与党。
辺野古見直し、原発再稼働見直しもできるんだ」。

▲キッカケは「領土問題」のでっち上げだった。
「尖閣列島、都で購入!」と石原都知事は「排他的ナショ
ナリズム」を煽った。

「尖閣列島領有権論争」は1945年「ポツダム宣言」北
海道本州四国九州(後に沖縄返還)を出発点にしなくては。
田中角栄・周恩来両首相会談で、「領土問題は棚上げ」で
了解。

現在、中国のガス田開発、安倍政権、テレビメディア協力
のもと、領土危機感を煽り立てている。隣国を「脅威」に
仕立て上げて、テンとして恥じない。

▲基本に戻ろう!
「領土問題」が発生したら、「軍備が足りないよ」と慌て
ふためくのは非現実的である。領土問題は外務省の所管。
ところが安倍政権には外交戦略、特に東アジアの外交戦略
がない。「日米安保」だけに振り回されている。
安倍政権最大の欠陥は外交戦略不在なのだ。

「軍備が伴わないと、外交力が弱くなる」との考えは、散
々聞かされた。これこそ冷戦時代の遺物である。

現在は世界中で、核削減、軍備縮小の時代。各軍備の増強
で自壊したソ連が反面教師である。外交力こそが試されて
いるのだ。

▲ようやく国会論戦にたどり着く。
安保関連法案国会論戦:憲法論:違憲、合憲。政策論:現
在、どんな危機を想定しているのか?集団的自衛権の影響
はどんなものか?自衛隊のリスクは増えないのか?これら
の質問に対して安倍政権は、ほとんど回答を与えぬまま、
時間が経過していった。

そこに3人の憲法学者が委員会の証人に招かれた。
すると、与党推薦の長谷部恭男(自民党推薦)を含む、小
林節、笹田栄司の3憲法学者が「違憲」と証言。
ここで場面がガラリと変わり、政権の狼狽が目にも明らか
となった。

▲すでに答弁能力、意欲がまるでなかった。
後方支援って安全なの?後方支援=兵站部隊・logistics
争で最も重要なのは兵站である。
「必要なものを」「必要な時に」「必要な量を」「必要な
場所に」は、ロジスティクスの要諦とどの本にも語られてい
る。

自衛隊が米軍の要請に従い「集団的自衛権」の派兵に駆り
出されることがあれば、自衛隊員は「米軍海兵隊」の指揮
下に入るであろう。「米軍海兵隊教本には、こんな一節が
あることを、野党党首が質問した。「自衛隊の危険が高ま
るのではないか?」

「兵站は戦争の一機能であるがゆえに兵站システムとその
システムを作動させる部隊および要員は、暴力および危険
の対象となる。兵站の部隊、設備、施設は、軍事攻撃の格
好の目標であることを認識することが重要である。」

自衛隊出身の中谷防衛大臣は、「後方支援だからリスクは
ない」の一点張り。中谷防衛大臣は、国会で明言できない
ことを、自身の後輩の自衛隊員に「その時」が来たら、ど
うやって伝えるのだろう?

▲けれど、衆院強行採決で可決してしまった。今後の活動
は?
1 「違憲」 裁判。
・日本国憲法第98条この憲法は、国の最高法規であつて、
その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその
他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

地方裁判所で「違憲」判決が出たとたん、自衛隊の海外で
の活動は根拠を失い不安定になる。

2 法案反対・安倍内閣不信任の決議を挙げ、地方議会で
採択するように働きかけ!

▲安倍政権は何を破壊したのか?
支持率の低下が止まないため、自民党宣伝動画サイトを設
置。そこに安倍首相登場。

丸川珠代「子どもが徴兵されるのではないか、ママたちが
心配してますが・・・」

安倍首相「それは野党のデマです。徴兵制は日本国憲法違
反だからできません。内閣が変わってもできません。憲法
違反ですから」。

▲安倍首相というヒト、一週間前、憲法違反の赤信号が点
滅中の「安保関連法案」を強行採決したこと、もう忘れた
らしい。時どきの政策の必要から憲法はどうにでも解釈変
更可能なんだよ。この前例を、国民の目の前で実現したこ
とをもう忘れたらしい。

今回の「安保法案」強行採決で安倍首相は何を壊したのか?
憲法で許される法案しか国会で上程審議可決できない制度
「立憲制」です。

自分の壊したものが何か、気づいてない人物が約1名いるら
しい。

内閣総理大臣安倍晋三というヒト!

以上、「戦争をさせない1000人委員会・すわ」小さな
勉強会第1回の報告でした。
(残念ながら、パワーポイントが事情で使えませんでした。
レジュメを配布し、映像に変えました。)

日曜日昼間の暑いさなか、会場に参加しトークに耳を傾け
グループ討論で意見を語ってくださった皆さん、ありがと
うございました。



うらおもて・やまねこでした。


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