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2016年7月5日火曜日

やまねこ通信355号:『不思議のクニの憲法』は、日本が米国の「属国」という戦後のタブーを描く


@@@やまねこ通信357号@@@

『不思議のクニの憲法』は、日本が米国の「属国」という戦後のタブーを描く

英国のEU離脱は、後悔で受け止められている。題して「大
後悔時代」。大航海時代に、散々、他国から「独立」を剥
奪してきた大英帝国。スコットランドも英国から脱して、
EU残留の希望を出している。ウエールズも英国支配下にあ
ることを不満と思う住民が多い。どれもサッカーのサポー
ターのウエアが雄弁に物語るところだ。北アイルランドは、
いつまで英国の一部なんだろう?

▲離脱派の若者が語った。
「自分の一票が、こんな結果招くなんて思いもしなかった
!」

EU離脱」ってなに?GOOGLEでの検索数が、国民投票後に
どんどん上昇したという。離脱が何かをわからぬまま、投
票した人々が多かったということ。

▲前回のやまねこ通信356号でこんなことを書いた。
一方この国では、「改憲」が最大の争点なのに、安倍政権
はそのことを少しも語らない。

▲今日のやまねこ通信では、選挙の「本当」の争点がどう
して政権政党によって議論されないのかという問題につい
て語りがてら、明日の上映の紹介をしよう。

大事な問題が議論されない。何が論点か分からない。
政治のことを人々の集まる場で語ってはいけない。政治の
話題は、学校教育でもタブーだ。政治って、なんかヤバそ
う。このようは学校と社会が、歴代の若者の政治に対する
関心を引き下げ、政治ばなれを引き起こし、投票率を押し
下げている。

▲結果、こんな市民が増えている。
政治って、なにがなんだか、わかんない!
選挙、どっちに入れても同じでしょ!
どうってことないよ、アタシの一票なんて!

こう考えてる、アナタ、明日から世界がガラリ変わって、
誰よりこの国の政治が見えるようになりますよ。
わずか1000円と2時間で。
すっかり新しい世界に、出て行けます。
人生が変わる!仲間がガラリ変わっちゃうかも!!

『不思議のクニの憲法』(松井久子監督2017年制作)
上映会が明日。戦争をさせない1000人委員会・すわ。
会場:茅野市米沢区コミュニティーセンター。
第1部:午後:2時~4時半、
第2部:夜7時~9時半。
料金1000円。
お楽しみに

▲『不思議のクニの憲法』どんな映画かな?
昨年9月の国会前の再現から始まる。安保法案の強行採決
の様子。国会を取り巻く渦のような人々の波。声を上げる
若者たち。

元外交官孫崎享氏がご登場。
この4年「経済を取り戻す」「日米、中韓露の関係改善」、
TPP反対」。安倍首相の選挙公約は、全部ウソだった。
「もう国民がおかしいと思わなきゃ!」と孫崎氏。

▲どうしてこの国では、肝心な問題をタブーにしてるの?
肝心な問題とは、このこと!

この国は米国の「属国」であるということ。政治の決定権
をもつのは、日本国の首相ではなく、米国であること。沖
縄の基地を定めている日米地位協定。これこそが、日本国
憲法の上位に君臨しているという現実。

ところが戦後ずっと、自民党政権はこの現実をごまかして
きた。
本当なら、沖縄の基地問題に抗議をするのは沖縄県知事で
なく、日本国政府でなくてはならない。ところが、「属国」
であるがために、抗議ができず、沖縄県民の怒りを米国に
向けることがない。

一方で、国民に対しては、独立国であるかのようなウソを
ついている。

日米地位協定という不平等条約下にある属国の現実が、メ
ディアで堂々と語られ、その廃棄、改定を日本国政府が発
議することはない。地位協定の存在そのものが、むしろ伏
せられ、否認されたままなのである。
結果、国民は「だまされた」ままである。

『不思議のクニの憲法』は、この国の戦後の歴史に横たわ
るタブーを明らかにする。

登場する人々を見れば、映画の示す方向が見えてくる。
戦後の日米関係のタブーを暴いた『戦後日本の正体』の著
者・孫崎享。
PKOの現実は戦闘行為であって、自衛隊員にいつ死者が出て
も不思議ではないというNPOのリーダー・伊勢崎賢治。
集団的自衛権を「違憲」と判断した憲法学者・長谷部恭男。

ママの会、制服向上委員会、水野スウ、瀬戸内寂聴、赤松
良子。「政界失楽園」の自民党憲法調査会船田元も。

▲草の根の活動が描かれる。
ママたちが憲法の勉強会を開いている。妻に喚起され夫が
政治に少し、関心をもつように。女が引っ張り、夫を少し
ずつ政治に関心をもつように育ててゆく。子どもと一緒に
ね。この家庭でも昨年8/30は、夫がデモに参加した。

▲制服向上委員会の女子。「政治を危険なものと考えてい
るみたいのおかしいな!」
高校生が政治の話、できないのおかしいよね。

▲大戦の敗戦国ドイツと日本はどう違うか?
小泉純一郎は米国の怖さを知っていた。北朝鮮と国交回復
しようとしたら、ブッシュに呼ばれた。ブッシュはどうし
ただろう?

小沢一郎は、アメリカに拒否されている。なぜか?オラン
ダ人政治学者ウオルフレン氏が語る。米国は小沢が政権に
着けないように小沢を葬った。

アメリカ学会は、アメリカに協力するための学会で、批判
してはならない約束だ。

戦後のこの国の歴史は、政界、実業界、メディア、出版界、
学界をあげて、国民が現実を知ることがないように仕組ま
れている。アメリカに追随することで、利益をえる指導者
が属国体制を維持してきた。東大がその中心。非東大系の
研究者の説に耳を傾けねば。

▲この歴史をどう変えることができるか?
やはり国民が目を覚まして動くしかないないだろう。
どうして男たちは政治活動に参加してこないのか?

それはね、上に書いた米国の支配機構に組み込まれた日本
の様々な業界、政界、財界、官界、メディア、学界などの
職業に、男たちが組み込まれてタブーの維持に、協力して
るからよ。

門番している倉庫に入っている御札にはこう書いてある。
「この国は米国の属国」。この御札の意味を知る少数の男、
それと御札の存在も知らない多数の男たち。この男たちは
支配機構が隠している御札を暴いて、それを廃棄するため
の政治活動に乗り出す姿勢をもつことがない。

だから、今なお、女と若者たち、それに年金生活者が掻き
立て、口火をきるしかないのだ。
こんなことをやまねこは読み取った。

▲どれだけ参加者があるだろう?夕方心配になって、Face
bookに投稿すること4、5回。その投稿が以上の記事であ
る。いつもの仲間に還流されるだけなんだけどね。

そうか!あまり内容を書いてはいけないんだ。映画の著作
権にかかわるから。でも、これくらい書かないと、重要性
が伝わらないでしょ。ネタバレ、ギリギリだけど。



うらおもて・やまねこでした。

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