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2017年4月29日土曜日

やまねこ通信379号:癌研有明病院に通院、爆睡で「ごしたい」をやりすごす

@@@やまねこ通信379号@@@
癌研有明病院に通院、爆睡で「ごしたい」をやりすごす

寝た寝た寝た。昨夜8時半から今朝7時半まで。
ほぼ11時間。

昨日も、かほりさんみちよさんらの「子どもが
まんなか」が午前から。スゴイイベントだった
けど、中途で帰宅。

こり:憲法の勉強会の準備で疲れたかも。

今回はかおりさんみわさんたまきさんちづこさ
んらに大いに手伝ってもらったから楽しかった
よ!

毎日出歩いたからだね、この2週間。夜、高速
で塩尻の東座で映画を見たり、遅くまで食事と
会話を楽しんだり。楽しいから出てゆくのだけ
ど、後でこたえる。これが70代なんだね~。
ごしたい、ごしたい!

こり:「ごしたい」って諏訪の言葉かな?

「腰、痛い」が丸められたものだと、やよいさ
んが推測してる。やまねこも昨年夏8月9月に
かけて、夏の疲れのためか爆睡の日々を送った
とき、「ごしたい」が「腰、痛い」から来たん
だろうと、実感したよね。信州のどこであれ「
ごしたい」は通じると思うよ。

こり:この前東京に行ってきたでしょ。有明病
   院だったの?

その通りです。癌研有明病院に通院してるんです
よ。年数回。
2013年5月、諏訪中央病院で左膝の痛みを
査してもらった。担当の整形外科医S澤先生が
い顔して言った。

「骨の中に腫瘍ができてます。手術が必要だと思
う。ここでは手術できません。すぐに専門病院に
行ってください。癌研有明か信大に。紹介状を書
きます」。

当時のやまねこにとって、東京の有明病院が信大
松本よりも気持ちの上で近かった。すぐさま電話
で有明病院に連絡。2.3日後に検査の予約を取
った。有明まで自分で車を運転して行った。

2週間ばかり後に、入院手術が決まった。この時、
それに退院の時は、たかこさんが車で運んでく
たの。

入院は4人部屋。
「ひとり部屋を希望する人が多いですが、話し相
手がいる方が、気持ちがなごみますよ」

看護師さんが丁寧に説明してくださった通りだっ
た。相部屋の女性たちは、間もなく話し相手に。
有明病院の看護師さんは、素晴らしい顔ぶれだっ
た。今でも感謝してるよ。

やまねこの病気は骨腫瘍。左脛骨内部の腫瘍。悪
性(ガン)か良性かをPET-CTなどで徹底的に術前
検査。

けれど真相は病巣を摘出し病理検査を終えて初め
て定まるとのこと。

病理検査後、悪性であれば膝の関節を人工関節に
し、骨盤から健康な骨を削って膝に補う予定だっ
た。

有明病院での最初の検査の時から、主治医のA
生は告げた。
「膝は人工関節になると思ってください」。

こり:やまねこのお母さんは人工関節でなかった?

そうだよ。やまねこの母は65歳のとき、左股関
節の手術をした。だから人工関節には怖れを感じ
なかった。身近に体験したことで、得るものがあ
ったよね。
母の手術のことは、別の機会に語ることにしよう
ね。

有明病院での手術後の病理検査の結果、やまねこ
の腫瘍は悪性ではなく良性と判明。主治医A先生が
予測していた通り、「骨巨細胞腫」という腫瘍だっ
た。

病理検査を待機する2週間は、「悪性の見込み」
を自分に言い聞かせながら、毎日、やまねこは松
葉杖歩行の練習をした。平面を歩くこと、階段を
上がったり降りたりすること。降りるのが難しか
った。

「良性でしたよ!」
顔見知りの若い男性薬剤師が、手術から2週間後
の夕方、報告に駆けつけてくれた。

けれど、「ガンでなかった!」と大声で喜ぶわけ
にはゆかなかったのだ。
だって、同室の3人は、重篤な骨軟部腫瘍のため、
大腿切断あるいは切断予定の患者だったのだから。

やまねこはその時、自分が裏切り者になったよう
な気がした。
「良かったね」と語りかけてくれる同室者の目を
まともに見ることが、なかなかできなかった。そ
の後1週間ほどで退院した。

ちの男女共生ネットが、斎藤美奈子さんを呼んで
講演会を開いた7月20日、退院直後のやまねこ
は松葉杖を使っていた。

松葉杖は3ヶ月間使用。使ううちに上手になった。
初めて使う人に指導してあげたいと思うほど。

こり:ところがその後、再発したんでしょ!

その通り。「良性」だけど、たちの悪い腫瘍なの
だ。「骨巨細胞腫」というのは。再発が頻繁で肺
に転移することもある。

こり:原因は何?どんな人が掛かるの?

原因は不明。病気って、因果関係でないって、こ
の時初めて実感したよね。
ガンに比べると患者数が少数。研究が余り進んで
ないような気がする。

ところが、患者は圧倒的に、若い人なんだって。
この前、主治医のA先生が語ってた。
30代40代の患者ばかりなんだって。

こり:やまねこは若いんだ!

A先生も、同じことを言って笑ってるけれど。
だけど、こんな所ばかり若くても、仕方ないよ、
やまねこは!
(;_;)(;_;)(;_;)

こり:再発して再手術したの?

再発から後の話は、次にしようね。


こりでした。

うらおもて・やまねこでした。




2017年4月27日木曜日

やまねこ通信378号:憲法の勉強会、こんなことを語り合った。

@@@やまねこ通信378号@@@

憲法の勉強会、こんなことを語り合った。

やまねこの仲間、ちの男女共生ネットは4月22
日(土)午後勉強会を開きました。
ロの字型にテーブルを並べ、発言者は自分の席で
の語り。13人が発言および作文、内2人は出席
がかなわぬため代読でした。参加者17人。
   
▲個々の作文とトークの発表。
かおりさん、48歳
憲法好ききらいと言うほどの関心もなかったが。
子どもたちが成人した頃に徴兵される日本になっ
てるのではと心配。個人として尊重しあえる世の
中を求めているのに、国家権力の前に個人が無力
化して憲法が改正されることが心配。だから13
条が好き。

ゆうこさん 40歳
憲法24条に「婚姻は維持されなくてはならない」。
自民党改憲草案「家族は助け合わねばならない」
に違和感。三年前に離婚。今は家族が二つになっ
て幸せ。
「お母さんって本当に自由だねー」と子どもたちが
言っている。
強制される家族でなく、自然と思いやりを持ち合え
る家族でいきたいと願っている。

やよいさん 58歳 
日本が憲法9条を堅持することは、机上の空論ではな
く、後ろ向きの自国優先の保護主義でもなく、世界
平和に導く姿勢を示すものと思います。

まちこさん 60代
横須賀基地周辺から引っ越してきた人の話。
軍用機の飛ぶ数も極端に増え、米軍兵の動きが活発。
変化を敏感に感じているように見えました。

はつえさん  85歳
集団的自衛権の行使容認の閣議決定で憲法解釈を変え
た安倍政権。ナチスが全権委任法によって、ワイマー
ルの憲法を骨抜きにしたと同じでしょう。

しづえさん  86歳
昨今の時世を見ると、おおっぴらに発言できない「物
言えば唇さむし・・・」の感。憲法に保障されている
思想信条、表現の自由がじわじわ押さえられ、個人の
考え、行動までもが掌握されかねない不安を覚える。

いさくさん  29歳
現在この国で、この社会で、こどもたちが笑って生き
ていける未来が保障されてないとすれば、私はそれに
疑問を持たずにいられません。このような社会を生み
出している大人たちに反対せざるをえないのです。こ
れから生きてゆく子どもたちの未来を守るために。

けいこさん  69歳
今身近に感じている憲法12条。「この憲法が国民に
保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、
これを保持しなければならない。また、国民はこれを
濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のた
めにこれを利用する責任を負う。この条文に背中を押
され、これからも、おかしいことは「おかしい!」
「反対!」と声に出してゆきたい。ひとりでもそんな
仲間が増えることを願いつつ。

みわさん  46歳
ネットの勉強会、「学校だけが、すべてじゃない!」
「保育園 問題!」の第2部で「日本国憲法ってどん
なもの?」と題した勉強会をした。私がほぼ初めて憲
法に触れる機会でした。
憲法の勉強会には最初、尻込みしたけれど、共に学べ
ることをありがたく思っています。同時に「理想」と
いうものの大切さに気づきました。私個人の理想につ
いても考え、言葉として表したいと思うようになりま
した。

みちこさん  76歳
自民党憲法調査会で熊代議員が語った。「急に国に奉
仕しろといわれても。男性の国防(兵役)の義務を受
け入れるためには、性別役割が重要になる」。戦争す
る国にするためには、「男女平等」は不都合な法律で
あるから変えよう。これが自民党会見草案の本質。中
里見博『「憲法24条+9条』なぜ男女平等がねらわれ
るのか?』を読み直して腑に落ちた。

こり:この問題については、やまねこが後日、通信で語
る予定です。

あずささん  37歳
憲法は中学の時に暗唱。なんだか難しいなと思った。憲
法は私たちの平和としあわせを願い、守ってくれたと知
ったのは最近です。憲法も政治もわからないくせに話せ
ない。そんな思いがありました。でも、だからこそ話さ
なくてはならないと思うようになりました。

かほりさん   40代
「ノーマネー、ノー感謝で毎日労働している」とつぶや
いたママ仲間の言葉。この愚痴が憲法をちょっと学んだ
時に、霧が晴れたように、日常に直結していることに、
やっと気づいたのです。
言っていいこと、やっていいこと。自分自身で「できな
い」と決め付けていたことが、ちゃんと憲法で保障され
てる。
ママたちと憲法を学びたい!と思い、声をかけています。
反応はとてもいいです。

こり:かほりさんの憲法メールは、「やまねこ通信37
5号:憲法こそは女たちの身方、ジェンダー差別に女た
ちが気づいてない!」にのってますよ~。

ふさおさん  63歳
民意の反映されない選挙制度を改めよう。完全比例代表
選挙による衆議院議員選挙を管理する内閣をめざし野党
共闘したらどうだろう。
国民の半数の女性が過半数いない議会で議論、議決する
ことはあまりにも虚しいと考えています。

こり:ふさおさんは市民が憲法草案を考えた鈴木安藏の
「憲法研究会」はじめ幾つかの試みを紹介する小論文を
寄せてくれました~。

▲勉強会はこのような作文を寄せてくださったみなさん
のトーク、それに参加者トークによって盛り上がりまし
た。
総合司会はみわさん、参加者トーク司会はかおりさん。

今回、資料は初めて活字サイズを大きめにしました。校正
印刷ホッチキス止めにあたって、みわさんかおりさんが幾
度も参加。これまで、孤独な作業を好んでいたやまねこは、
すっかり新しいステージが始まったことを感じています。

何よりも、憲法の勉強会をするように働きかけたやまねこ
が、憲法のことをろくに知らなかったこと。だから、説得
力がなかったこと。このことに気づいたことが、今回最大
の収穫だったのです。

こり:すごいメンバーが揃ってるね。
「やまねこがいなくてもいいよ」、と言おうと思ったけど。
というより「やまねこがいても、いいよ!」。

▲ではやまねこの登場とゆきましょうか。
「はじめに」では「日本国憲法を改めて学びたい!」と題
し、「憲法が希望のバイブル」(丸岡秀子)昭和23、4
年以後、何が起こったのかをやまねこが語りました。

歴史:憲法は「占領軍の押付け」との改憲派の言いがかり
が投げられていた。これに対して、幣原喜重郎首相が「戦
争を禁止する条項を憲法に入れよう」と提案したマッカー
サー書簡が2016年国会図書館で発見されたことによっ
て、押し付け論は破綻した。

戦後、朝鮮戦争ベトナム戦争など冷戦下「ドミノ理論」の
下での戦争、冷戦が終わってからも湾岸戦争イラク戦争な
どが次々と引き起こされ、絶え間ない戦争が、米国の経済
を支えてきた。

平和憲法があったから日本人は国外で戦争に巻き込まれる
ことがなかった。憲法は世界に向けて平和宣言である。

安倍首相は「日本を取り巻く安全保障環境はますます厳し
くなっている」と口癖。とすれば北朝鮮のミサイル脅威は
安倍政権に対する追い風ではないか!

「日本会議」勢力が75%の安倍内閣閣僚。靖国参拝は、
東アジアに緊張をもたらし、憲法が約束する戦後の平等社
会、民主主義、男女平等を否定する政策が次々と。

高市早苗、稲田朋美、山谷えり子、丸川珠代らの安倍首相
周辺の女性たちは、男女平等に反対、大日本帝国憲法への
逆戻りに賛成。当時は婦人参政権がなかったのだが・・・

こり:この後は、別の機会にしたらいいね。


長い通信を読んでくださってお疲れ様でした。感謝します。
次回も憲法勉強会について書く予定です。


こりでした。

うらおもて・やまねこでした。

2017年4月17日月曜日

やまねこ通信377号:丸岡秀子が語る、憲法が「希望のバイブル」だった頃

@@@やまねこ通信377号@@@
丸岡秀子が語る、憲法が「希望のバイブル」だった頃

やまねこの仲間たち、ちの男女共生ネットは4月
22日(土)茅野市ひとまちプラザ1Fで勉強会を
開く。「私の好きな憲法」のテーマ。

目下、何人もの方々が、400字作文と5分トーク
の作成に努めておられる最中。今思うこと、短くて
もいいんです、寸鉄の言葉を繰り出してくださいね。

▲東アジア情勢不安定の中、ミサイルが隣国から発
せられる懸念を抱えて、この国の政府はそれを潮時
にするかのように、戦争を準備する法案、テロ等準
備罪など、審議は形式ばかり、国民への説明を軽視
してどしどし通そうとしている。

この中、子どもを育てているママたち、パパたちは、
いったい何を思うのだろう?
率直な気持ちを語ってくださいね!!

こり:お願いします。みなさん・・・

▲やまねこは丸岡秀子が憲法について幾度も語った
ことが気になっている。丸岡秀子は信州臼田の生ま
れ。農村女性の実態調査の研究、『日本農村婦人問
題』を1937年34歳で刊行。戦後は女性の問題、
民主教育、農村の民主化について多数の著作を発表
した。母親大会の主催者のひとりでもあった。

自伝小説『ひとすじの道』が広く読まれた。
ちの男女共生ネットの発会の折、その映画版『映画
・ひとすじの道』を上映し、討論した。これが第1
回の勉強会であった。丸岡秀子は、ちの男女共生ネ
ットの産みの母、ロールモデルである。

▲下諏訪図書館は丸岡秀子の本を多数所蔵している。
2階の閉架に丸岡秀子評論集があった。カウンター
で受け取って閲覧室に。

窓際の細長いテーブルに6冊積み上げ、次々流し読
み。広々して何もないテーブルだと仕事の捗りが早い。
2冊を借り出すことにした。

第1巻『いのちへの責任』第4巻『独りを怖れず』の
2冊。どちらも初出が60年70年代の文章を集めた
ものである。

こり:そろそろ本題に入って欲しいよ。

▲了解。
それでは、ちの男女共生ネットの産みの母丸岡秀子に、
戦後の憲法がどんなに素晴らしい「希望のバイブル」
だったかを、語ってもらうことにしよう。

「何を頼りに生きるか」
「原理や価値観の多様化が、よくいわれるようになっ
た。状況にからんで、とくに国際情勢の変転の激しさ
のためもあるのだろうが、もやや、これまでの単一の
原理や価値観では理解できないというものが、その根
底にあるように思われる。
(中略)

「だが、いくら多様化といっても、たとえば家制度の
もとでの価値観と、人権社会での価値観を等位におい
て肯定するわけにはゆかない。いわゆるタテ社会での
原理と、ヨコ社会の原理を、多様化肯定のもとで、一
緒に肯定するわけにはゆかないと思う。
(中略)

「いま、いろいろな会合に出て、若い主婦y母親たちと
話し合ってみるとき、わたしに、するどく迫る何もの
かがある。それは、人間としてどう生きるか、生きな
ければならないか、という問題である。

 するとわたしは昭和20年から、3、4年のあいだ
の状況を思い出す。ことに昭和23年11月は、米穀
類の配給が、全国平均で、28日間という最高遅配を
記録し、砂糖の配給が、なんと20日間分あった。そ
れを背負って、さつま芋との交換に出歩いたものだった。

 小学生の息子のおべんとう箱は、高粱のおだんごだ
ったことも忘れていない。どこの子も「母さん、おな
かがすいたよう」と、よく泣いたものだった。

「戦後といっても、生活はまだ戦時中との連続であっ
たが、しかし半面、精神の高揚があった。いうまでも
なく、新憲法、平和憲法があった。みんながこの旗を
高く掲げて生き生きとした表情を一つにした。

 それは、そのはずである。物的資源であったこれま
での人間の生命が、一人ひとりのかけがえのない生命
として回復し、また、その平等が保証されたからだった。

 これこそ、敗戦後の日本人が生きる上での、新しい
価値基準であり、希望のバイブルだったからである。
当時、現役の母親だったわたしたちは、この新憲法11
章、103条をむさぼるように読んだものだった。

家庭で、地域で、これらの条章を具体的に生活の中
に根付かせることこそ、“お腹がすいたよう”
と泣きながらこらえて育った子どもたちに対する大人
の責任と考えたからだった。(以上)
(初出:1978年8月8日「四国新聞」掲載)

▲以上、丸岡秀子の評論を引用しました。
戦争が終わっても人々の暮らしは厳しかった。けれど
人々には希望があった。それが憲法だった。

これほどにも輝かしい「希望のバイブル」だった憲法。
ところが、70年後の今日では、暮らしから遠いもの
と思われ、忘れられている。
この頃、「お腹がすいたよう」と泣きながら育った子
どもたちは豊かな社会の担い手となり今では80代を
迎えている。

この文章が書かれてから約40年後の今、格差社会が
進み、子どもの貧困が厳しさを増して、「お腹がすい
たよう」と訴えることもできない子どもたちが増えて
いることが語られる。

そこに生きる大人たちは、憲法に定められた基本的人
権で自分が守られていることに気づいているだろうか?
男女平等、議会民主主義は、戦後の日本国憲法がもた
らしたものであることに気づいているだろうか?

こり:「希望のバイブル」だったのか。憲法が!こん
なことを語りあう勉強会になるといいね!
みなさん、お疲れ様でした。


こりでした。

うらおもて・やまねこでした。

2017年4月4日火曜日

やまねこ通信376号:水野スウさんが教育勅語について語る、「変だな」と思ったら口に出そう、広がってゆく女たちの輪・・・

@@@やまねこ通信376号@@@

水野スウさんが教育勅語について語る、「変だな」と思ったら口に出そう、広がってゆく女たちの輪・・・

水野スウさんは『わたしとあなたのけんぽうBook
を書いた。
「紅茶の時間」という名の版元から2015年に出
た600円の本。

スウさんのこの本が、女たちの間で静かに読みつが
れていることは岡谷の恵子さんから知らされた。

スウさんは、石川県津幡という町で、自宅にカフェ
を開いている。そのわけは・・・

「今の安倍政権になってから心がザワザワすること
があまりに多くて、知りたいことがいっぱいありす
ぎて、平日の午後でたとえ人がそう集まらなくても
いい、来れる人とだけでも、これをみたい、聞きた
い、語り合いたい、切実にそう思う日が増えてきた
からです」。

これは同感だね~。
こう思うとき、FBに投稿したりすることの多いやま
ねこだが。

週一くらいで集まれる人が語り合える場所。うらや
ましいような話である。

こり:やまねこたちも、今、読書会を開いてるでしょ。

そこでスウさんは、安倍政権下で進められてゆく、
集団的自衛権、積極的平和主義、特定秘密保護法など
について、仲間と語り合い、じっくり考えていった。

▲「わたしの12条宣言」
憲法12条
「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の
不断の努力によって、これを保持しなければならない」

スウさんはこの12条に注目します。

「私たちの自由や権利は、ほかから奪われたりおかさ
れたりしないもの。だけども、そう書いてあるからと
いって、憲法にまかせっきり、ってわけに、実はいか
ないんだ。

そもそも憲法は、国という権力を縛るためにつくられ
たもの。縛られる側は、それが不自由だから、なんと
かそれをゆるめようと、たえずチャンスをさぐっている。

だからこそ、私たちは国がすることを、いつだってちゃ
んとよく見張ってなきゃいけない。国が私たちの権利
をないがしろにする時、おかしなことをしようとした時、
はっきり声に出して、おかしい、いやです、って意思表
示しなきゃなんない。国と私たちの、おしくらまんじゅ
うが必要なんだ。

このようにすることで、私たちの自由や権利は、はじめ
てやっとこ保たれる。不断の努力を普段からする、って
ことが、きっと12条の本質なんだ」。

スウさんの思索する力がじっくり伝わります。
憲法を読み自分の言葉でしっかり考え、仲間と対話をし
てゆくと見えてくるものがある。
このことに女たちが気づきました。

12条の力がさらにさらに多くの女たちに伝わったら、
この国は今のままでは済まない。

イデオロギーの声高な叫びとは程遠いところでの、静か
な集まりと語りと思索。この姿勢にやまねこは大きな感
銘を受けました。

昨年、10月の勉強会「保育園問題」の時、水野スウさ
んの本をめぐって、「憲法の報告」とチラシに書いた。

するとママたちが「よし、参加しよう」と思ってくれた
のだ。
こんな話をかほりさんから聞いた。

このスウさんが、教育勅語を容認する勢力の不気味さに
ついて語っています。

塩尻の裕美さんは、昨年の参院選の選挙活動の中出会った
頼もしい仲間。裕美さんが、今朝FBに、水野スウさんの文
章を投稿しました。

「教育勅語を、道徳の教材としてつかうことまで否定す
るものではない、と、閣議決定した内閣の答弁書。

親孝行とか兄弟仲良くとか、いいこともいってるではない
か、と菅官房長官が答えていた。

いやいや、そういうことなら、教育勅語をつかわなくても
教えられるでしょ。
木じゃなくて、森をみなくちゃ。...

教育勅語のいちばんの本質は、いったんことあらばすすん
でその身を天皇の為に捧げよ、です。

日清戦争の年に生まれた父。その4年前に明治憲法と教育
勅語がだされている。

だからこそ、20歳の徴兵検査で丙となり、兵役免除を非
常に屈辱的に感じた父がいたのです。

明治政府のここんとこの英訳がすごくわかりやすい。
should emergency arise, offer yourselves courageously
 to the State.
(緊急の一大事が起きた時は、勇気をもって、あなた自身
の身をこの国に差しだすべし)

ここを隠して、親孝行のとこだけ示すのは、ずるいやりか
たです。

そして、これは、教育勅語による教育をよし、とする人た
ちが、今現在、いっぱいいることのあらわれです。

だからこそ、その人たちが応援して、森友学園があそこま
でいけた。
豊中市議さんが追求しなかったら、もうあの小学校は開校
していた。

政府が閣議決定することで、だんだんこれに慣らされて行
くのが恐ろしい。

道徳の教科で子どものこころに点数をつけ、学校で銃刀の
使い方を教えようとする、これからの教育。

「美しい日本の憲法」というDVDの一部を見た時、あきらか
にそれは、明治憲法の精神を取り戻そう、といってるのだ
と感じました。

今、この国は、そこへ向かおうとしているのですか。

今、幼いお孫さんをもっているおじいちゃん、おばあちゃん。
これは、お孫さん達の未来に関わることだと思います」。

以上がスウさんの投稿でした。

▲森友学園、教育勅語、日本会議、「美しい日本の憲法」・・・

このことを容認する人々が増えている。その中で、
孫たちが育てられてゆくとしたら・・・

おかしいと思ったら、声に出そう。仲間と語り合おう。
こんな女たちが増えるといいね!
さらに多くの女たちに伝わったら、この国は今のままでは
済まない。

こり:スウさんの文章は、日常的な言葉だから、抵抗なく
心に伝わるんだね。女たちの見えないネットワークを信頼
しようと思ったね。

女が変われば社会が変わる!

やまねこの仲間も、そうだね。


こりでした。
うらおもて・やまねこでした。